「
エリザベス女王杯・G1」(12日、京都)
再び栄光を-。前年の覇者
クイーンズリングが、史上4頭目の連覇に挑む。昨年V以降、勝ち星から遠ざかっているが、秋が深まるに連れて体調がアップ。前哨戦の
府中牝馬Sでは、復調をうかがわせる走りを見せた。今回は短期免許で来日中のC・デムーロとのコンビ。目下絶好調の鞍上に導かれ、11年
スノーフェアリー以来6年ぶりとなる連覇を果たしてみせる。
悲願のG1初制覇から丸1年が経過。連覇を目指す
クイーンズリングにとって、この1年間は苦しい戦いが続いた。昨年暮れの
香港C(9着)は強豪の厚い壁に阻まれ、阪神牝馬S(15着)では道悪&落鉄する不運。続く
ヴィクトリアマイル(6着)も見せ場止まりで、昨秋の輝きは影を潜めた。
それでも、秋初戦の
府中牝馬Sでは、久々にこの馬らしい走りを披露。4着とはいえ、次戦に期待を抱かせる好内容だった。「(3枠4番の)枠の良さを生かし切れなかったが、直線はいい伸びを見せてくれた。この時季がいいのかな。今は毛ヅヤがいいし、すごくいい状態です」と吉村師。夏の休養が奏功し、充実の秋へ。前年の覇者が、ようやく輝きを取り戻しつつある。
復調しただけではない。この1年で心身ともに
パワーアップしている。前回の馬体重は自身過去最高の470キロ。師は「たくましくなった感じがします。カイバ食いは、去年よりもうひとつ良くなっていますよ」とうなずく。重厚感を増した姿で、再び淀へ帰ってくる。
今回は短期免許で来日中のC・デムーロとの新コンビ。この秋はあいさつ代わりに
スワンS(
サングレーザー)を制すと、続く2週目もファンタジーS(
ベルーガ)をV。その勢いはとどまるところを知らない。「1週前に乗ってもらいましたが、好感触を得てくれたよう。最終追いも乗ってもらう予定だし、分かってもらえると思う」とトレーナー。頼もしい助っ人を背に、再び女王の座に就く。
提供:デイリースポーツ