「
デイリー杯2歳S・G2」(11日、京都)
5番人気の
ジャンダルムがデビュー2連勝で、鮮やかに重賞初制覇を決めた。騎乗したA・アッゼニ騎手(26)=英国=は、JRA重賞初制覇。今後は今年からG1に昇格した
ホープフルS(12月28日・中山)で
ビッグタイトルを狙う。2着は4番人気
カツジで、3着は3番人気
ケイアイノーテック。1番人気の
フロンティアは4着に敗れた。
鮮やかな“代打ホームラン”だった。
ジャンダルムに騎乗した英国のホープ・アッゼニが、短期免許で騎乗開始した週に、いきなり重賞Vを決めた。落馬負傷の影響で今週の騎乗を取りやめた
武豊の代役を見事に務め、JRA重賞18戦目で初制覇。「本当にうれしい。残念なことにユタカはけがで乗れなかったが、結果を出せて良かった」と笑顔。出迎えた池江師とも、固い握手を交わし喜びを分かち合った。
発馬はひと息だったが、内ラチ沿いを徐々に進出。道中、競走を中止して下がってきた馬にもひるまなかった。5番手で直線に向き、一度は進路を外へ。行き場がないと見るや、内に誘導して前の2頭の間を割った。鞍上は「ムチを入れ、エンジンをかけてからはいいスピード。スムーズに突き抜けてくれた」と絶賛。池江師は「抜ける脚はさすが。ジョッキーも追えますよね」と人馬をねぎらった。
今後は同じマイルの
朝日杯FSではなく、
ホープフルSへ。鞍上は
武豊に戻る予定で、「母の
ビリーヴは1200メートルで活躍、父のキトゥンズジョイは2400メートルの米
BCターフ(04年2着)を走っていた馬。何とか頑張って東京2400メートルを持つように育てたい」と来年のダービーを見据える。出世レースを制した素質馬は、無傷3連勝でのG1制覇、そして世代の頂点を目指し、さらなる進化を続けていく。
提供:デイリースポーツ