重賞としては今年が4回目だが、オープン特別として開催された期間が長く、秋の京都の中距離戦としてファンには馴染みが深い。オープン特別時代の勝ち馬には
エピファネイア、
ヴィクトワールピサなど「超」のつくような大物の名前も見られる。
1.人気馬並び立たず
オープン特別時代を含めた過去10年で1番人気が4勝、2着2回。しかし、連勝式が1-2番人気で決着したことは過去10年で一度もない(2005年が最後)。紛れやすいコース形態ということもあり、人気薄の馬が割って入る余地が小さくない。人気サイドから穴馬への流し馬券が有効と言える。
2.スタミナが問われる一戦
2014年6番人気1着の
ベルラップ、5番人気3着の
シュヴァルグランはいずれも
ハーツクライ産駒だった。一昨年も5番人気の
マンハッタンカフェ産駒リスペクトアースが2着で、昨年は
サドラーズウェルズ系の
ベストアプローチが6番人気3着。スピードだけでは押し切れない条件であり、長距離戦で活躍馬を出す種牡馬の産駒が狙い目だ。
3.差す競馬を経験できているか
昨年は萩Sを先行して快勝した
プラチナヴォイスが2番人気で6着に沈んだ。2014年の
エイシンライダーも同じ臨戦過程で凡走。開催前半の馬場で先行して結果を残しても、最終週の
京都2歳Sではまた別の競馬が待っている。差す形を経験していることが、ここでは大きな武器になる。
注目は
タイムフライヤー。雨が振り続けていた日だったので参考程度だが、萩Sではひとつ後ろの古馬準オープンよりも速いタイムで圧勝している。ここまで先着を許した相手は、
札幌2歳Sの勝ち馬で阪神JFでも人気になるだろう
ロックディスタウンだけ。血統的にも父が
ハーツクライ、母が
タイムパラドックスの全妹というスタミナ型で、ここにぴったりのタイプと見る。