フェブラリーSと並んで
JRAのダート路線の頂点を決するレース。芝のチャンピオン決定戦は距離によって細分化しているが、ダートでは多くの馬がひとつの頂きを目指すため、必然的にこのレースではオールスターが激突する構図になる。
1.スタミナが問われる一戦
交流のダート
グレードレースは
JRA所属馬3〜4頭による争いになることが大半だが、それと対照的に
JRAで行われるダートGIでは五指を超える有力馬が争覇圏内にひしめくのが通例だ。レース展開も交流重賞のようにすんなりした流れにはならない。直線に坂があるコースで行われることもあり、ダート1800mという字面以上のスタミナが要求される。
2.ベテランの壁は厚い
スピードが要求される
フェブラリーSと違って、スタミナ要求度の高いこのレースでは若い馬は苦戦を強いられる傾向がある。阪神の
ジャパンCダート時代も含めた過去10年で、4歳馬の勝利は2010年の
トランセンドが最後となっており、以降3・4歳の連対は一昨年2着の
ノンコノユメただ一頭。
3.人気馬同士の決着は例外的
過去10年で、上位4番人気以内の馬同士でワンツーしたことは一度もなく、毎年必ず1頭は人気薄の馬が連絡みして高配当になっている。展開的に紛れが生じやすいことに加えて、このカテゴリーには有力馬が多数ひしめいているため、人気の盲点が発生しやすい。人気馬から穴馬への流し馬券が有効だろう。
軸馬として注目したいのは
サウンドトゥルー。昨年の当レースの勝ち馬で、前走は2000mの
JBCクラシックを勝利。チャンピオンズCでは一昨年も5番人気で3着しており、地方交流よりも当レースの方が追い込みが決まりやすい分、安定感がある。7歳馬だが去勢しているため能力の衰えは緩やか。むしろ早めに動けるようになって、ここに来て充実期を迎えている印象もある。