「チャンピオンズC・G1」(3日、中京)
来年2月末の定年まであと3カ月。
ケイティブレイブをチャンピオンズCに送り出す、目野哲也調教師(69)=栗東=は30日、「本当に運がいいですし、縁を感じるんです」と愛馬との出会いを振り返った。引退を間近に控えたこのタイミングで、調教師としてJRAでのG1初制覇に挑むことができる。その表情は、充実感に満ちあふれていた。
今年6月の
帝王賞で念願の
ビッグタイトルを獲得。“オープンまで行って重賞を獲れる”という入厩した当初に抱いた確信に近い思いが、現実になった。デビューからここまで一度も放牧に出ることなく厩舎で調整。まさに手塩にかけて、という表現がこれほどピタッとくる存在はいない。
「とにかく丈夫です。これだけ体調に変動のない馬をこれまで手掛けたことはありません。追い切り後も変わりなく来ていますし、中京でG1を勝てれば…」。トレーナーが騎手時代に初騎乗初勝利(1966年3月=
ツバサリユー)を挙げたのは、中京競馬場だった。ホースマンとして歩み出した舞台で、自身初のJRA・G1初制覇へ。自らの原点とも言える桶狭間で勝負に出る。
提供:デイリースポーツ