「
朝日杯FS・G1」(17日、阪神)
1番人気の
ダノンプレミアムが圧巻のレースレコードでV。メンバー唯一の無敗馬が、土付かずの3連勝でG1タイトルを手にした。開業4年目の中内田師はG1初勝利。JRA2歳重賞年間最多4勝目となった。2着は3番人気の
ステルヴィオ、3着には2番人気の
タワーオブロンドンで、上位人気馬による決着となった。
まさに次元が違った。1番人気の
ダノンプレミアムが、好位3番手から後続を楽々と引き離して完勝。デビューから無傷3連勝でG1初制覇を飾った。
道中は内枠で位置を取りに行く競馬を選択した分、やや力むシーンも。普通なら失速してもおかしくない。だが最後の直線を馬なりで先頭で立つと、あとはぶっちぎりの態勢へ。Vタイムは15年
リオンディーズを1秒1更新する1分33秒3。堂々のレースレコードで頂点に立った。
「無事にこの馬の強さを見せることができました。直線に向いたところで道は見えたので、強いレースをしようと。いい跳び、いい加速力でした。期待通りの競馬ができました。とにかく賢く、素晴らしい馬」と川田は相棒に賛辞の言葉を並べた。
今年から
ホープフルSがG1へと昇格したが、中内田師は「現段階で中山コースはこの馬には合わない」と、迷わずここを選択。その采配に応える圧勝劇で、来春の主役候補へと躍り出た。「戦前に川田君と相談して、小細工なしに王道のレースをしようと決めました。強かったですね。期待通りの走りを見せてくれました」。開業4年目にしてたどり着いたG1タイトルに、38歳の新鋭トレーナーは目を細めた。
今後について、指揮官は「このあとはクラシックを目指して、どこか
ステップレースを使って
皐月賞に行くか、(ダービーへ)一本に絞って行くかを決めたい」と言及。「今後、強い馬が出てくるでしょうし、既に強い馬もいる。真の評価を問われるのはこれからだと思う」と表情を引き締めた。底知れぬ能力を秘めた
ディープインパクト産駒が、仁川で深めた自信を胸に、さらなる強敵との戦いに向けて歩みを進めていく。
提供:デイリースポーツ