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スワーヴリチャードを管理する
庄野靖志調教師
――今のお気持ちは?
庄野 無事追い切りも終わりまして、競馬に向けていい調教が出来ましたんでホッとしています。
――その調教の指示を教えてください。
庄野 いつもどおりですが、前に目標を置いて。今日は外側が少し荒れているような馬場状態だったので、あまり外は走らないように、ということで。あとは加減などはミルコに「自分の手ごたえで判断していいよ」と伝えました。
――動きを見て、いかがでしたか?
庄野 先週同様、十分な動きだったと思います。
――満足のいく状態で
有馬記念に臨めますか?
庄野 そうですね。本番に向けていい状態では出せると思います。
――前走の
アルゼンチン共和国杯を振り返ってください。
庄野 ダービーからの約半年ぶりの復帰ということで、どういう状態で出せるかというのが僕としても少し不安はありました。それでいて重賞で初めて古馬と戦うわけでしたが、いい状態で勝てたのは良かったと思います。
――春と比べて成長は見られますか?
庄野 筋肉の量がだいぶ増えた感じがします。キ甲も抜けて少し大人っぽくなって、骨格がしっかりしてきたと思いますね。
――レース間隔は空きましたが、庄野調教師の想像以上の成長でしたか?
庄野 そうですね。想像以上でしたね。精神的にもずいぶんオンとオフがしっかりつくようになって、大人の雰囲気が出てきましたね。
――
アルゼンチン共和国杯の後、
有馬記念を選んだローテーションの理由は?
庄野 オーナーとよく相談して、3歳馬なのであまり詰めた間隔で使うよりは、ということで間隔をあけてもらって
有馬記念1本にしました。
――舞台が東京から中山に変わりますが?
庄野 春当時はよく右回りより左回りということも言われていましたし、実際東京競馬場のほうが走りやすいのかな、という雰囲気はありました。でも、ひと夏を越して馬も成長した今でしたらどのコースでも十分に力を発揮できると思います。
――馬体重はどのくらいでしょうか?
庄野 数字だけいうと前走と同じか、少し増えてもいいと思っているんですけど。だいぶ腹回りとかスッキリしているんですが、肩、腰などの筋肉が大きくなりましたので、多少プラスでいけたらと思います。
――プラスの場合、成長分でしょうか?
庄野 はい、問題ないと思います。
――相手はかなり強いメンバーが揃います。
庄野 古馬のGIですし、こと
有馬記念ですからね。
スワーヴリチャードはまだ3歳馬ということで多くの先輩に胸を借りるつもりでいい競馬ができたらいいなと思います。
――先生にとってもGI初制覇がかかりますが?
庄野 うーん、僕はまだまだ先も何度か挑戦していければと思いますけどね。馬の一生として考えるとGIにチャレンジできるのはなかなか機会のないことですから。ぜひとも頑張ってもらいたいです。
――最後にファンの皆さんにメッセージを。
庄野
スワーヴリチャードは今回初めて古馬のGI競走に出させてもらいます。春当時よりもずいぶんと成長したので、皆さんにもいい状態でいい競馬を見てもらえるように頑張っています。これからも応援よろしくお願いします。
(取材・文:花岡貴子)