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有馬記念・G1」(24日、中山)
この強運、恐れ入ったか!公開枠順抽選会が21日、都内のホテルで行われ、ラストランを迎える
キタサンブラックは1枠2番からの発進となった。
武豊が引き当てた絶好枠に、演歌界の大御所・北島三郎オーナー(81)もご満悦。有終Vに向けムードは最高潮だ。なお、馬券は22日から一部ウインズで前々日発売される。
“神の手”が再び白帽を引き当てた。
武豊が開いた紙に書かれていたのは、有終Vを予感させる最高の馬番とも言える1枠2番。その瞬間、抽選会場は大歓声と拍手が鳴り響いた。
枠順抽選を開始してから6番目。柳楽優弥が引いたボールの中身は
キタサンブラックだ。「オーナーの指名です」。笑って壇上に立った
武豊。昨年は自らの手で希望する1枠1番の絶好枠をつかんでいる。ただ“指定席”のようになった1番は既に3番目(
ヤマカツエース)に引かれていた。ボールを右手でつかみ、客席に向けて広げた紙には「2」の数字が。ファンがどよめくなか、ユタカはその紙にキスして喜びを表現した。
「まだ結果は出てないですから」。会場を一瞬にして笑いに変えるあたりがユタカらしさ。「欲しかった枠です。一番欲しかった。毎年いい枠を頂いていますね。きょうの仕事は果たせたかなと思います」とホッとした表情を見せた。
キタサンブラックの白帽といえば、勝利の方程式のようなもの。これまで1枠で昨年の
天皇賞・春に
ジャパンCなど5戦4勝。1年前の
有馬記念こそ首差の2着に敗れたが、同じ1枠でリベンジの機会が与えられた。気を引き締めることも忘れない。「出遅れる可能性もある。スタートを出すことが大事」と、その瞬間だけは勝負師の締まった顔を見せた。
北島オーナーともガッチリと握手を交わし「お会いすると、勝ちたい気持ちが強くなる」と力をもらった様子。ブラックの史上最多タイJRA・G1・7勝目をファンも望んでいる。「責任を感じています。国民の馬と思っているので、悔いのないよう僕の全てを出し切って、みなさんと一緒に喜べたら最高ですね。引退の花道を飾りたい」。レースまで残り3日。ラストランのV締めへ、着々と準備が整ってきた。
提供:デイリースポーツ