「
有馬記念・G1」(24日、中山)
安堵(あんど)と歓喜が混じり合ったのだろう。清水久師は、勝利をかみしめるような表情で
キタサンブラックと
武豊を出迎えた。「うれしいです。オーナーとブラックに恩返しができたかなと思います」。ラストランも仕上げは完璧。「馬房でも落ち着いていたし、心配していなかった」。自信を持って愛馬を送り出した。
春までは鍛え抜き、この秋は状態を整えることに重点を置いた。今年の6戦はすべてG1。「丈夫で欠席せずに走ってこられた。あらゆる面で優れている馬」。母の父が
サクラバクシンオーという血の壁を越えさせ、狙ったレースを使えたのは指揮官の采配によるものだ。
引退レースを終えて肩の荷が下りた様子。「3年間、いい経験になった。さみしさはあります。少しどころか、大いに」。G1・7勝の偉業に達成感が残っていた。
提供:デイリースポーツ