ニューヨーク州競馬賭事委員会が、ニューヨークを拠点としている
リンダ・ライス調教師(53歳)を、贈賄容疑で捜査していることが明らかになった。2日付けでデイリー
レイシングフォームが報じたものだ。
記事によれば、2010年から2014年頃の間、ライス師はニューヨーク競馬協会の職員に現金を渡し、その見返りとして、どのレースにどんな成績の馬がエントリーしているかの情報を、エントリーが締め切られる前に受け取り、自らの管理馬をどのレースにエントリーするかを決める上で役立てていたという。
ライス師は、ゲートクルーを含めて、ニューヨーク競馬協会の職員に現金を渡したことは認めているものの、
クリスマスギフトとして渡していたもので、買収の意図はなかったと主張している模様だ。
上記の期間、ニューヨーク競馬協会にあって、出馬登録の情報を知りえた人物として、ホセ・モラレス氏、マット・サルヴァト氏の名が挙がっている。
ライス師は1987年に開業。2015年の全米最優秀短距離牝馬
ラヴァーダッドをはじめ、シングス
チェンジ、テン
スキー、シティージップ、
ルシファーズストーン、パレス、
プリンセス
ヴァイオレットといったG1勝ち馬を育て、北米を代表する女性調教師の一人に挙げられている。
(文:合田直弘)