弥生賞は早々に2歳チャンピオンの
ダノンプレミアムや、3戦3勝の
ワグネリアンが出走を表明していたこともあり、一時は5頭立てと噂されました。結局、11頭が登録してきたわけですが、実際に何頭出走するでしょうかね。
弥生賞では3着までが
皐月賞への優先出走権を得られるとはいえ、このメンバーでは賞金を持っている面々にその席を占拠される可能性も…。そのあたりを鑑みて、木曜に出馬投票する馬は少ないかもしれませんね。
「クラシック本番までに多頭数の競馬を経験させたかったのですが…」と担当の藤本助手は苦笑い。比較的、後ろからレースを進める馬だけにこの課題が
皐月賞まで残ってしまったのは悩ましいですね。しかしながら、
ワグネリアンが出てくるから他陣営は避けて違うレースに行ってしまうので強い馬特有の悩みではあります。
前走の東京スポーツ杯2歳Sのあとはノーザン
ファーム天栄へリフレッシュ放牧に出されました。この放牧のあいだに成長分も含めて身体を増やしています。
「1週前の段階で464キロ。成長分もあるし、太目感はないですね。東スポ杯で東京に輸送したときも4キロくらいしか減らなかったし、
弥生賞はプラス体重での出走になると思います」
そして、気になるのは走るフォームの変化。
ワグネリアンといえば、これまでのレースで見せていたように高速のピッチ走法が特徴的でしたが、今回の帰厩後から明らかにフォームがゆったりとしているのです。
「そうなんです。ス
トライドが大きくなり、走るフォームが変わってきました。1ハロンあたりの完歩の数も減っています」
最近は少しピリピリしているとのことで、調教も馬の少ない時間帯を意識して行われています。確かに、見かけるといつもキビキビとした様子で歩いています。こういう馬はいい写真が撮れなくても追いかけまわしたくないので…。今回は少しタイミングのずれた後ろからのショットになってしまいました。言い訳ですが、トレセン取材は馬優先でやっていくのがわたしのモットーなのでこうなりました。読者の皆さま、もう少し前からの写真が撮れなくてごめんなさい。
(取材・文:花岡貴子)