ワンコインで競走馬を購入できる!?
ビートたけしが名づけ親となった
キタノコマンドールが25日の
すみれSを完勝。デビューから2連勝を飾り、次走は未定だが、収得賞金1400万円と
皐月賞への切符を手中にしている。また、昨年の
年度代表馬キタサンブラックの全弟を
武豊騎手の弟・
武幸四郎調教師に預託するなど、競馬界の注目を集めてきた
一口馬主クラブのDMMバヌーシー。2月28日に
リニューアルを発表し、驚愕の価格破壊が明らかになった(募集は3月2日から開始)。
一口馬主は、競走馬を通常40口〜500口に分割して出資することで、馬主気分を味わえる仕組み。2017年の
JRA馬主賞金ランキングでは1位から5位までを
一口馬主クラブが独占している。
DMMバヌーシーは昨年8月にスタート。名馬の弟や妹といった良血馬を約10000口と超小口化し、1口10000円〜43500円で販売している。ちなみに、netkeiba.com調べでは、2017年に募集された馬の価格は1口平均約7万円(100口以上の募集馬)である。これまでも平均を下回る金額だったが、今回さらに大きく下げようとしている。
netkeiba.comでは、DMMバヌーシーの事業統括を務める野本巧氏に、なぜ今回、価格破壊とも言える値段を設定するのか真相を聞いた。
――今回、新たに募集される11頭の1口価格に驚きました…。
野本 1番安い「
オグリロマンスの2016」は馬代金450円、保険料50円の総額500円で購入できます。購入時は馬代金と保険料だけで、その馬ごとの運用月(来年度からは2歳1月より統一)から毎月300円の月額費用が発生します。この300円の月額費用は今回新たに募集する11頭一律の金額になります。もちろん維持費も含まれています。
――なぜ1口の購入価格を下げようと思ったのですか?
野本 サービス開始から半年で会員数は17000人に達し、反応も凄く良いのですが、販売はもう一つ伸びていません。そんな時、目にしたある批判の中に「1万円なら遊びとしてわかるが。」という肯定とも取れるものがありまして、それが僕の中で引っかかりました。何故批判しているのに1万円であれば肯定されるのだろうか?多くの人は将来に発生する金額のことよりも、今の「額」が重要であるのかなと。それで初期購入時は馬代金と保険料だけにして「額」を低くし、将来かかる預託費用を「額」の低い毎月定額でいただく方式を導入しようと考えました。新規募集の11頭に関しては、月額方式と、これまでのように、購入時に馬代金・保険料・6歳末(牝馬は6歳3月)までの維持出資金と解散までの会費を前納いただく一括方式を選択することができます。
もう1つは、回収率(購入費用に対する獲得賞金の割合)を正しく評価してもらいたいこともありました。netkeiba.comさんでも、1頭ごとに回収率を表示しますよね。他のクラブさんの購入費用が馬代金だけなのに対し、これまでDMMバヌーシーは、引退までの総費用でした。他のクラブさんと指標を合わせることで、誤解を防げると考えました。
――安い中でもおススメの馬を教えてください。
野本 ビートたけしさんに名づけ親となって頂いた
藤沢和雄厩舎入厩予定の
キタノインパクトは順調に成長しており、早期からの活躍を期待しています。一括一口10000円で購入できる
アイワナシーユーの妹
ワナダンスの2016も順調で、戸田調教師からは夏くらいに入厩するイメージをしていると連絡がありました。約2億4000万円で落札した池江厩舎入厩予定の
Steel Princessの2016も楽しみですね。
――今回、ヨーロッパでも馬を購入したんですよね?
野本 海外の馬は僕が電話でセリに参加し、購入馬を決めています。先ほど挙げた
Steel Princess の2016は、14戦無敗の欧州最強馬
フランケルの子どもが欲しかったので、現地の著名な厩舎関係者の方に依頼して購入しました。
――最後に
リニューアルに対する想いを教えてください。
野本 実はうちの社員に聞いても「毎月のやりくりで5000円までしか払えません」という意見もありました。最初の金額を安くすることで、より多くの方に馬主のような感動体験をしていただきたいと思っています。