「
金鯱賞・G2」(11日、中京)
新王者誕生の予感を漂わせた。まだG1勝利のない
スワーヴリチャードだが、昨年11月の
アルゼンチン共和国杯の強烈な勝ちっぷりからも、大器であることは疑いようがない。
有馬記念は4着で、一流古馬の壁を破ることはできなかったが、隠された伸びしろを考えれば、頂点に立つ資格は十分に備わっている。
4歳初戦に選んだのは
金鯱賞。いきなり
サトノダイヤモンドとのマッチアップとなるが、順調に来ていることもあって陣営の表情は自信に満ちあふれている。最終デモは、7日栗東CWで単走追い。先週6F78秒5の驚速タイムを叩き出しており、全くの馬なりだったが、軽やかなアクションで好ムードを醸し出した。
「状態はとってもいいね。
有馬記念の前は若くて
テンションが高かったけど、今は落ち着いている」とM・デムーロは充実ぶりに目を細める。6F84秒3-39秒8-12秒7と、決して目立つ時計ではないが、この数字こそが成長の証し。「85秒という指示でも、前だったら82秒くらいになっていたけど、遅い時計で走れる。折り合いは全く問題ない」と名手は胸を張った。
庄野師も「オンオフが自分の中でつけられるようになってきているし、キ甲が抜けてきて体も良くなっている。大人になっているね」と、たくましさを増した
リチャードに一段と高い評価を与える。中京は初めてだが、4戦4連対と得意の左回りコースなら、自慢の末脚が黙っていない。ダイヤモンドを打ち破って、
大阪杯の主役に名乗りを上げる。
提供:デイリースポーツ