「ス
プリングS・G2」(18日、中山)
木村師の弱気なコメントは本音なのか、あるいはいつもの“煙幕”か。7日の美浦Wで行われた
ステルヴィオの1週前追い切りを受けて話すトレーナーは悩ましそうだった。「他厩舎に邪魔されちゃったから、うまくいかなかったよ。追い切りにならなかった」。目立つように眉をひそめた。
先輩僚馬の
ゼーヴィント(5歳オープン)を先行させて、最後は馬なりのまま半馬身の先着。腰周りは柔らかく、仕上がりも八分は突破しているように見える。はたからは順調そのものに映る。
2戦連続して届かなかったラ
イバル・
ダノンプレミアムは、始動戦に
弥生賞を選択し圧勝した。2歳王者が
皐月賞の主役を張ることは間違いない。
逆転への秘策を問われてもトレーナーは「勝負付け?そんなもの付いてるよ。そんなに甘くない」と、あっさり口にする。だが、一方で3歳を迎え、精神面の成長があることを明かす。「秋2戦に比べればね。暮れもパドック、返し馬とカッカした。ただ、レースに行ったら良かったから。のんびりしたところはいいかもしれない」。しばしば煙幕を張る木村師も、一歩踏み込んだ馬の状態については率直に話す。
リベンジへ向けて成長の階段を上がっているのは間違いない。きっちり勝って、あのラ
イバルに果たし状を突きつける。
提供:デイリースポーツ