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阪神大賞典・G2」(18日、阪神)
京都記念で重賞初制覇を飾った
クリンチャーが14日、栗東坂路で最終リハ。目下の勢いそのままに、単走で力強く坂を駆け上がった。注目すべきは、何と言っても
武豊との初コンビだ。
阪神大賞典で過去8勝を挙げる名手の手綱は頼もしい限り。次に見据える
天皇賞・春(4月29日・京都、芝3200メートル)へ向けて、重賞連勝ではずみをつけたい。
まさに本格化。昨年の春は坂路調教でズブさが目立っていた
クリンチャーだが、4歳春を迎えて別馬のように変貌。前回同様、しまい重点にシャープな動きを披露し、4F52秒7-38秒5-12秒4の好時計をマークした。
武豊との新コンビに注目が集まるなか、宮本師は同馬を熟知する藤岡佑に最終チェックを依頼。理想的な内容を見届けて、「
京都記念のような感じで、と指示しました。ゆったり走っていたし、動きはよく見えましたね。ユースケも“順調に来ていますね”と言ってました。一回使った上積みはかなりあると思います」と満足そうにうなずいた。
4F52秒7は前回と同じでも、手応えの違いは歴然。従来の
パワーに加え、走りに素軽さが出てきた。昨秋、始動戦の
セントライト記念で9着に敗れた後、
菊花賞で2着と一変したように、元来が叩き良化型。叩き2走目で前進あるのみだ。
武豊は1週前リハで初コンタクト。単走ながらも、栗東CWで6F78秒3の猛時計をはじき出し「動きは良かったよ。乗りやすかった」と好印象を得た。15日が49歳の誕生日の名手&成長急な4歳馬とのタッグ。「次の
天皇賞・春へ、勝って向かいたいですね」。円熟味を増した騎乗で勝利を手にし、G1戦線へ堂々駒を進める。
提供:デイリースポーツ