昨年の
皐月賞馬
アルアインは、
毎日杯からの
ステップで栄冠を獲得した。以前は
皐月賞まで中2週のため避けられがちなレースだったが、近年はローテーションが多様化しており、最終便として
毎日杯があらためて注目を集めつつある。
1.距離短縮組は苦戦
過去10年で前走2000m以上を使われていた馬の連対は、2013年の
キズナの一例のみで、それを含めて距離短縮組はトータルで[1-0-5-31]。単勝150円と能力的にずば抜けていた
キズナだから問題にならなかったが、そうでないならばスピードがあってスムーズに好位置を確保できる馬のほうが有利だ。
2.前はなかなか止まらない
この時期の阪神は芝の状態が良好だし、頭数が落ち着くことが多いこのレースでは、ペースが緩むことが通例である。昨年の
サトノアーサー、2015年の
アンビシャスのように、優れた決め手を持っていても、前半に序盤に構えすぎると前残りを許す結果に終わることがしばしばだ。
3.1番人気の信頼性はもうひとつ
1番人気は過去10年で4勝2着2回だが、単勝170円の
スマートオーディン、150円の
キズナが完勝したのとは対照的に、昨年の
サトノアーサーは120円で2着、2010年の
ルーラーシップは220円で5着と、断然人気馬が思わぬ敗戦を喫している。クラシックに乗り遅れそうになっている馬たちの争いだけに、人気馬も何らかの死角を抱えているケースが少なくない。
ユーキャンスマイルは右にモタれる面があって出世に手間取ったが、それでもこれまで4戦して連を外していないことは素質の高さの表れだろう。モタレ癖を考えれば、コーナー2つの競馬が現状ベストの舞台。トップクラス不在の組み合わせならば、重賞挑戦でも壁は感じられない。