土曜日の中山競馬場で行われるダービー卿CT(GIII・芝1600m)に、美浦から出走する各馬について、関係者のコメント。
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グレーターロンドン(牡6・美浦・
大竹正博)について、
田辺裕信騎手。
「これまでは競馬前の調教に自分が乗ってピリッとっせていたのですが、中間は厩舎で運動量を増やしたということですし、そうして馬を追い込んで苦しい時期が早いうちにきたことで、今落ち着いているのかもしれません。
今週(3/28)は前の馬を追いかけて、内から交わすという追い切りでした。力みがなかったので、最後もまだ余力がありました。霧がかかっていた影響で慎重になっていたのかもしれないですが、力むよりは良いですし、これが競馬で良い方に出てくれればと思います。
元々ゲートが遅くて後ろからのレースになっていたので、前走(
東京新聞杯・GIII・9着)のような(前めの位置取りの)競馬はやってみないとわからないとは思っていました。ただ見ていて前走は良い感じだと思っていたのですが、あの形で粘れなかったというのを客観的に見ることができました。中間もゲート練習をしたようですが、さほど速くはなかったようなので、うまく出られればラッキーだと考えています。
時計のかかる展開、馬場になってほしいとは思いますが、中山の1600mは競馬がしやすいでしょうし、良いイメージを持っていますので、あとはリズム良く運べればと思います」
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マルターズアポジー(牡6・美浦・
堀井雅広)について、
柴田善臣騎手。
「前走(
中山記念・GII・3着)は外にモタれましたが、良い競馬でしたし、頑張ってくれました。コンスタントに走っていますが、疲れも感じません。今週(3/28)の追い切りではあまりモタれませんでしたし、反応が良くてしっかり加速できました。大外を回りましたが、そのわりに時計も速く、言うことはないですね。
手綱を引いて抑えようとしても無理でしょうし、黙っていてもガツンと行くタイプなので、マイルの方が良いと思います。仮柵が外れるので良いところを通れそうですし、あとはどのくらいの時計で走れるかだけでしょう」
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ゴールドサーベラス(牡6・美浦・
清水英克)について、清水調教師。
「今週(3/28)は、ウッドチップコースで単走で追い切りました。中1週なので息を整える程度でしたが、身のこなしは良かったですね。元々力がある馬でしたが、首を上手に使って走れるようになってきましたし、体の使い方も良くなってきました。首を使って走っているので、その分体も動いて、長く良い脚を使えるのでしょう。
オーナーにご理解を頂いて間隔をあけながら出走させていますし、体も減らなくなりました。時間をかけてじっくりと育てると馬は良くなりますね。あとは中1週の競馬なので、パドックでイレ込まなければと思っています」
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ミュゼエイリアン(セン6・美浦・
黒岩陽一)について、黒岩調教師。
「前走(
東風S・OP・1着)は体も筋肉量も増えていて、迫力ある走りができました。去勢したことも一因だと思いますが、気負いがあって体調が整わない時期もありました。ようやく軌道に乗り始めたという段階だと思います。今週(3/28)は、併せ馬で内から交わすという指示通りの追い切りができました。
競馬を使ってガラリ一変とまではいかないですが、続けて出走させられるのは良いことだと思います。ハナにはこだわりませんが、今後に繋がる競馬をしてほしいですね。前走は恵まれた面もありましたし、状態面からも強気にはなれないですが、地力に期待しています」
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ロジチャリス(牡6・美浦・
国枝栄)について、国枝調教師。
「今週(3/28)は前2頭を追いかけて、内から抜き去ったという内容でした。今回の追い切りで初めてブリンカーを装着しましたが、効果があったので実戦でも着ける予定です。最近は以前のようにグングンと行くようなこともありませんし、ブリンカーは良い方に出るでしょう。ディフェンディングチャンピオンですし、連覇を狙いたいですね」
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テオドール(牡5・美浦・
国枝栄)について、国枝調教師。
「ウッドチップコースで単走で追い切りました。気合いが乗ってグーッと走っていたので少し速かったですが、騎乗した
吉田隼人騎手は、少し左にモタれていたけど動きは良かったと言っていました。1600mなので折り合いは心配していません。逃げ馬もいるようですし、自分のペースで走ることができればハナにはこだわりません」
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キャンベルジュニア(牡6・美浦・
堀宣行)について、森調教助手。
「昨年の阪神C(GII・11着)以来の放牧明けで先週までは若干重かったので、今週(3/28)はレースの当該週になりますが、しっかりと追い切りました。普通キャンターではトモの弱さが気になるようですが、速いところに行けば気にはならないようで、動きは問題ありません。昨年の好調時と比べると体にまだ余裕がある分とトモの弱さなど割引きは必要ですが、中山の1600mは得意の条件なので、昨秋よりも1段良い競馬ができそうです」
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ストーミーシー(牡5・美浦・
斎藤誠)について、斎藤調教師。
「解消してきてはいますが、元々馬群を嫌う面がありますので、今回は馬群の外から思い切った競馬をさせようかと考えています。追い切りの動きは良かったですし、状態は良さそうなので、あとは終いの生きる展開になってほしいですね」
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ダイワリベラル(牡7・美浦・
菊沢隆徳)について、菊沢調教師。
「前走(
東風S・9着)はスローペースの前残りの競馬になって、内枠がアダとなりました。今回は重賞なので前走のようなペースにはならないと思いますし、その方が競馬はしやすいです。中山は得意コースでデキも悪くないので、巻き返してほしいです」
(取材・文:佐々木祥恵)