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「人々の記憶に残る馬を生産したい」 生産育成技術者研修の開講式が行われる

  • 2018年04月09日(月) 18時00分
 新ひだか町静内田原の日本軽種馬協会静内種馬場(JBBA・中西信吾場長)で4日、第40期生産育成技術者研修の開講式が開かれ、全国から入講した18歳から22歳までの男女10人が1年間の研修生活をスタートさせた。

 研修は世界に通じる強い馬づくりを目的に、JRAの助成で平成2年に開講。研修生は来年3月まで騎乗技術、馬の飼養管理や繁殖に関する幅広い知識に加え、牧場で必要となる作業全般を習得する。修了生はこれまでに436人おり、日高管内などの牧場で生産育成の中核を担うスタッフとして活躍している。

 40期生は全国から選抜された男性5人、女性5人で、2年連続で女性が半数を占めた。開講式でJBBA職員や来賓、父母などが見守る中、中西場長から入講を許可された。

 日本軽種馬協会(河野洋平会長)の柴田晃一事務局長(会長代読)は式辞で「本研修事業に対する競馬サークルの期待は大きく、歴代の修了生もこの期待に応えるべく、それぞれの職場で大いに活躍している。皆さんにはこれからの生産界に新たな活力をもたらす原動力になってほしい」と激励。

 来賓の松浦英則日高振興局長、酒井芳秀町長、平賀敦JRA日高育成牧場長は祝辞で期待の言葉を送り、生産者を代表して昨年の桜花賞優勝馬レーヌミノルを生産した藤原俊哉日高軽種馬農協副組合長は「競走馬として送り出すまでの大変さや苦労、辛いことはいろいろあるが、生産馬が競馬場で走る姿を見たときの感動は何事にも代えがたく、すべてが吹き飛ぶくらいうれしいこと」と魅力を話した。

 研修生を代表して千葉県出身の緒畑楓さん(22)が「軽種馬産業の担い手として、一流のホースマンを目指し、あくなき探究心と向上心を持ち、1年間という短い期間で多くのことを吸収し、知識、技術を高めることを誓います」と宣誓した。

 札幌の高校から入講した研修生唯一の道内出身者・武内水咲さん(18)は、「将来はウオッカのような人々の記憶に残る馬を生産したい」、沖縄県出身で浦河町の牧場でのインターンシップを経て入講した大城光平さん(21)は「育成牧場に勤務して、最終的にはキズナのような名馬に携わるJRAのきゅう務員になりたい」とそれぞれ目標を話していた。

日高報知新聞社

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