「福島牝馬S・G3」(21日、福島)
開設100周年を迎えた福島競馬場で、デビュー22年目のベテランが金字塔を打ち立てた。7番人気の伏兵
キンショーユキヒメがVをつかみ、騎乗した秋山が安田富男、
武豊、藤田伸二、
横山典弘に続く、史上5人目となるJRA全10場重賞制覇を達成。殊勲の鞍上は「初めて人に言える記録を達成できました」と笑顔を見せた。
レースが動いたのは3角手前だ。逃げた
カワキタエンカを後方から
デンコウアンジュがつかまえに行くと、一気にペースアップ。それを見ながら徐々にポジションを上げ、直線で鋭い決め手を発揮した。「福島は前が残る競馬が多いが、先生からは末脚を生かす競馬をしてほしいと言われた。結果としてペースは向いたし、最後はよく差し切ってくれた」と重賞初タイトルを手にした相棒をたたえる。
激走を見届けた中村師は「次戦は
マーメイドSを考えていたが、G1の優先出走権を獲得したからね。馬の様子を見つつ、オーナーと相談して決めたい」と説明する。みちのくの地で誕生した新たな
ヒロイン。今後の動向に注目だ。
提供:デイリースポーツ