「天皇賞(春)・G1」(29日、京都)
キタサンブラック引退により、混沌(こんとん)とする古馬の長距離路線。スタミナ自慢の
クリンチャーが虎視たんたんと主役の座を狙っている。
17年の
菊花賞。どの馬も苦戦する泥んこ馬場のなか、最後までしっかり伸びて2着。その存在を大きくアピールした一戦だった。そして迎えた18年の
京都記念。
レイデオロ、
アルアインなどのG1ホースを蹴散らしで重賞初勝利を果たした。
栗東CWでの1週前追い切りは、しまい重視に6F83秒8-39秒5-12秒2。前日からの雨でぬかるんだ馬場だったことを考えれば、合格点を与えられるだろう。宮本師は「折り合って走っていたのはいいね。余分な部分がなくなり、使われながら長距離仕様の馬体になってきた。予定通り」と笑顔を見せる。
唯一の誤算は“平成の盾男”
武豊が、22日の京都で5月6日までの騎乗停止処分を受けたことだろう。痛手には違いないが、鞍上に三浦を配し、気持ち新たに大一番へと臨む。秋の
凱旋門賞挑戦を現実とするためにも、ここで勲章が欲しいところだ。「武さんが乗れないのは残念ですが、三浦騎手で勝ちに行こう、と強い気持ちでいます。秋に大きく羽ばたくため、まずはこの天皇賞で結果を出したい」と、師は目の前の戦いに全力を注ぐ構えでいる。
提供:デイリースポーツ