先日、4月7日から東京競馬場内フジビュースタンドの自動発売機で開始した新サービス「スマッピー投票」を実際に利用してみた。
「スマッピー投票」とは何だ。疑問符が頭に浮かぶ読者のために説明すると、QRコードを用いた馬券購入ツールで、自身のスマートフォンを活用することでマークカードを使用することなく馬券を購入できるシステム。手順はJRAホームページからスマッピー投票の専用入力サイトにアクセスし、場名、レース名、式別、金額等を入力すると二次元バーコード(QRコード)が表示される。それを専用の自動発売機にかざすと馬券が購入できる仕組みだ。4月の段階では東京競馬場内フジビュースタンドのみでの運用となっているが、8月以降に順次、利用できる競馬場、ウインズが増える予定となっている。
マークカードとの大きな違いは、マークカードは数字を記入するため、入力ミスが生じやすい。実際、記者も馬券を購入し、的中したと思っていたものが、数字の塗り間違いで外れていたことがある。一方、スマッピー投票は馬名を確認しながら入力することができる(パットの入力方法と同じ)。これでミスは軽減される。しかも、オッズや取り消しなどのリアルタイム情報を得ることができる。このメリットは記者の実体験に基づく感想だ。
マークカードに記入するかスマホに入力するかの違いだけであって、大きな差はないように感じた。ただ、使い道はある。例えば人に馬券購入を頼む場合。口答で買い目を伝えた場合は言い間違い、聞き間違いなどが生じる可能性がある。メールでの伝達なら問題ないかと思われるが、頼んだ相手がメールを見ながらマークシートを記入しなければならないため、そこでの記入ミスが発生する可能性はある。しかし、スマッピー投票を利用すれば、自分で買い目を入力し、そのQRコードをメールなどに貼り付けて頼む相手に送れば、ミスがない上に、相手もすんなり馬券を購入することができる。
もうひとつ。これはまだ先の話になるのだが、JRAは9月22日の東京競馬場を皮切りに「キャッシュレス発売機」の設置を開始する。その後は10月20日福島競馬場、11月17日中京競馬場、阪神競馬場、11月24日ウインズ銀座、ウインズ難波、ウインズ神戸での設置が予定されている。この新しい発売機でスマッピー投票を使うことにより、これまではインターネット投票(一部のウインズを除き)でしか買えなかった海外馬券、
WIN5の購入が可能となる。これは大きなメリットだ。
現時点ではマークシートの代わりという役割しか担っていないが、将来的に使いやすい馬券購入ツールになるだろう。(デイリースポーツ・小林正明)
提供:デイリースポーツ