「NHKマイルC・G1」(6日、東京)
トライアルの
アーリントンCを完勝した
タワーオブロンドンが2日、美浦坂路での最終追い切りで軽快な動きを披露。セントジェームズパレスS・英G1(6月19日・
アスコット、芝1590メートル)などへの欧州遠征プランがあるだけに、何としても国内でのG1初制覇を決めたいところだ。栗東CWでは、
ニュージーランドTを制した
カツジが、力強い動きでG1奪取へ勢いをつけた。また、
桜花賞で10着と大敗した
プリモシーンは、巻き返しへ向けて美浦Wで3頭併せを敢行した。
午前6時の馬場開門直後、
タワーオブロンドンは杉原(レースはルメール)を背に美浦坂路へ。僚馬
アルトリウス(4歳1000万下)を追い掛けてスタート。徐々にスピードを上げると、ラストはきっちり併入した。
中2週とレース間隔が詰まっているため、タイムは4F53秒0-38秒0-12秒0とやや控えめながら、「最後まで集中して走っていました。時計も内容も良かったと思います。重心が低く“戦車”みたいな馬です」と感触を確かめた鞍上は、文句なしの動きを強調。藤沢和師も「今回は地元(の東京)だから、調整が楽だね」と万全の仕上がりをアピールした。
年明け初戦となった前走の
アーリントンCは、中団やや後ろのポジションで折り合い、ゴール前では鋭く伸びて突き抜けた。2着
パクスアメリカーナとは半馬身差だったが、着差以上の強い勝ちっぷりでG1制覇へ弾みをつけた。「力んだところが取れて、ずいぶん落ち着いてきた。千六の距離を上手に走ってくれた」と、トレーナーもレース内容を高く評価する。
2歳時から確かな進境を示し、昨年11月の京王杯2歳Sを勝っている東京コースに変わるもプラス材料。トレーナーは「(スタートから)3コーナーまで時間があるので、馬が上手に上がって行くと思う。何とかいい結果を」と力を込める。
その結果次第となるが、既に登録済みのセントジェームズパレスS・英G1などへの参戦が現実味を帯びてくる。3歳マイル王として欧州へ羽ばたくためにも、ここは負けられない。
提供:デイリースポーツ