リスグラシューといえば昨年まではカイバ食いや精神面の繊細さが気になる、いかにも女の子らしい牝馬でした。でもこれ、昨年までは、です。
この春、矢作厩舎の岡助手と話していると、「
リスグラシューはカイバをモリモリ食べてくれるようになったんですよ。牝馬がそのように安定してカイバを食べてくれるとホント安心します」と言うじゃありませんか! ということは、もう昨年までの大きな課題がクリアされているということ。これは好材料です!
しっかり食べれている分、馬体重も着実に増えています。矢作師はそんな
リスグラシューについて「お尻というか、トモですよね。ここが明らかに良くなっていると思います」と評しています。
「その分、馬が
パワーアップしていますね。見た目以上に時計が出るようになっている点に成長を感じています」
精神面のケアについては「ずっと厩舎に置いておくと
テンションが上がるというか気合が入り過ぎるので、必ず1回は
リセットしてあげるというやり方を継続している」(矢作師)としていました。この積み重ねが
リスグラシューにとって結果的にプラスに働いているようですね。
レースぶりも
武豊騎手が「馬込みにも対応できるようになった」と話しているように幅が広がりました。
矢作師はここまでの調整課程について「すべて予定どおりに進んでいます」と自信たっぷり。
「
リスグラシューはコンスタントにひじょうに堅実に常に一生懸命走ってくれます。いい状態にもってこれているので、これで競馬にこのまま行ければ必ず好レースをしてくれると思います。あとはツキがあれば、勝てるんじゃないかと考えています」(矢作師)
(取材・文:花岡貴子)