ダービーデーの最終レースは、古馬のスタミナ比べ・伝統の
目黒記念。舞台となる東京芝2500mは、ダービー・
オークスより100m延びるだけだが、直線の坂を二回走ることになるため、スタミナ要求度が高いコースである。ハンデ戦ということもあり、多くの馬が一発を狙って激戦となることもしばしば。なかなか一筋縄では収まらないレースだ。
1.1番人気馬が勝ち切れない
昨年は1番人気の
ヴォルシェーブを、直線一気の競馬をした
フェイムゲームがゴール前で差し切り。一昨年も次走で
宝塚記念を制する
マリアライトが1番人気で2着と、過去10年で1番人気の2着はじつに5回を数える(逆に勝ったのは10年で1回だけ)。
2.中距離からの距離延長に注目
春の天皇賞の敗者復活戦的な色合いが強かった時期もあったが、近年は
目黒記念も高速レースになることが通例だ。2015年に11番人気で勝った
ヒットザターゲットは芝2000mの
新潟大賞典からの臨戦で、2014年12番人気2着の
ラブイズブーシェも、芝2000mの
福島民報杯からの距離延長だった。
3.追い込みが届きやすい
最近5年間は、4コーナーの位置取りが10番手前後の馬が5連勝中。いずれの年も差し・追い込み馬でワンツーしている。直線勝負に徹する馬に展開が向きやすく、優れた決め手の持ち主が狙いになる。
コルコバードは前走中山の準オープンを4角後方からの追い込み勝利。不器用な面があるので中山は得意ではないが、完勝といえる内容だった。過去[4-2-1-0]の東京に替わるのは大きなプラス材料で、ハンデ戦ならば重賞級牡馬が相手でも楽しみのほうが大きい。