短距離路線の番組を充実させるために新設された重賞で、今年が第1回となるが、昨年まで同じ名前のオープン特別が京都で行われていた。
ロードカナロアも2011年にこのレースを勝ったことがある。ここでは、1200mで行われるようになった2010年以降の傾向からレースの性格を探ってみることにする。
1.距離短縮組が強い
過去8年の連対馬16頭のうち、前走で1200m以下を使われていた馬は3頭のみ。距離短縮で臨む馬が好成績を収めている。特に良績が目立つのが、4勝2着3回の前走橘S組。
2.差し馬が優勢
過去8年で逃げ馬の勝利は1回だけで、2着も2回に留まる。開催前半の橘Sでは逃げ・先行馬の活躍が目立つが、
葵Sでは差し・追い込みが届きやすくなる。
3.重賞組は過信禁物
前走で重賞を使われていた組は連対率12.1%。前走オープン特別組の16.7%に及ばず、前走500万条件組の12.5%とほとんど五分の成績だ。前走重賞組は人気になることが多いので、期待値としては低くなる。
ペイシャルアスは橘Sでは4着に敗れたが、1400以上は[0-0-0-4]であるのに対して、1200に限ると[2-1-0-2](2着したレースは降着で入線は1位)。典型的な1200の差し馬と考えていい。年明け以降は適条件がないために長い距離を使われていただけで、ここに向けた叩き台という意味合いだったろう。器用な脚がある馬で、京都内回りの多頭数は願ってもない条件だ。