宝塚記念は番組上、どうしてもここを目標に仕上げられる馬が少ない傾向がありますよね。そういう意味では今回の
キセキのようにここを目標に調整されてきた馬は俄然注目したくなります。
日経賞で9着に敗退したのを受けて「天皇賞をパスして、状態を
リセットして
宝塚記念へ挑むことになりました」と辻野助手。もともと前向きな気性だったことを踏まえて、あえていろんな場所に入れて調整しているとのことでした。
「雰囲気はいいですね。普段やっていることが実戦に結びついてくれれば、と思います」(辻野助手)
前回の中間より、今回のほうが落ち着いているとのこと。ちょっと大人しい気もしますが、これも大人になったということでしょうか。
「体つきは牡馬らしい
シルエットになってきましたね。体重はまだ少し余裕があります」(辻野助手)
気になるのは、1週前追い切りを終えたあと、厩舎へ戻る
キセキを見ていたら目のまわりが真っ黒でパンダのようになっていたことです。これにはビックリ。一般的には目のまわりが黒いのは夏負けの兆候と言われていますし、もしやお疲れなのでは!? と心配しました。
そのあたり、担当の清山助手に聞いたところ、「それは問題ない」とのこと。
「去年の夏、中京や新潟を使ったときもパンダのように目のまわりが真っ黒だったけど、特に体調には影響なかった。獣医さんからは心臓の音が良くなっていると言われていた。体調はいいよ」(清山助手)
それを聞いてひとまず安心。あとは本番に向けての調整が順調にいくことを願うばかりです。
(取材・文:花岡貴子)