「
宝塚記念・G1」(24日、阪神)
15/16年シーズンの香港
年度代表馬が21日、貫禄の走りを見せつけた。上半期の
グランプリに外国馬としては21年ぶりに参戦する
ワーザーが、阪神競馬場の芝コースで最終リハ。終始馬なりだったが、前夜までの雨を含んだ重たい馬場を物ともしない、パワフルな走りを披露した。地元でひと叩きした上積みは大きく、狙った一戦を前に本気モードに突入。香港G1・3勝の実力馬が、敵地でも本領を発揮する。
本物だけが身に纏(まと)う独特のオーラとともに、香港で国際G1・3勝を挙げる
ワーザーが、阪神競馬場の芝コースに姿を見せた。まずは直線の外ラチ沿いを逆方向に歩き、決戦の地の景色を確認。反転して4角付近からキャンターを開始し、向正面からピッチを上げた。
前日までの雨が残る重たい馬場も苦にせず、本番で使う内回りコースをスムーズなコーナーリングで直線へ。力強い蹄音を響かせ、最後までノーステッキのまま、余力十分にゴールを射抜いた。タイムは6F81秒0-38秒2-12秒8。騎乗したクラブルール助手は「手応えはすごく良かった。上手に走っていたし、合うと思う」と試走を終え、初の阪神コースにも自信を深めた様子だ。
本気で日本のG1を獲りにきた。2走前の
香港ゴールドC2着後に、鼻出血で3カ月の出走停止に。目標だったクイーンエリザベス2世Cは回避したが、「もともと連れてくる気だったので」と遠征は当初の計画通り。距離不足&ハンデ60キロの前走は「準備として使っただけ」と6着敗退も全く気にしていない。
道悪は(2・1・1・0)と得意としている。梅雨時期の日本を狙い澄ましての参戦だ。「とても
バランスが取れた馬で大丈夫」と阪神の急坂克服にも手応え十分。「強みはたくさんあるが、タフで戦うことが好きな馬。最後の100メートルで並び掛けても、そこからこの馬を負かすのは難しいよ。2200メートルはベストだし、いいレースができると思う」と同助手は胸を張った。
調教師夫人のフィフィ・ムーア助手も「7歳でも成長している。馬の状態はとてもいい」とキッパリ。世界を知る実力馬が、日本でも真価を存分に見せつける。
提供:デイリースポーツ