「
東京JS・JG3」(23日、東京)
JRA史上初となる障害通算2000回騎乗を区切りに、引退を表明していた林満明騎手(51)=栗東・フリー=が23日の東京8R・
東京ジャンプSの
アスターサムソンで現役最終騎乗。最下位11着に敗れるも、「ホッとしました。関係者に恵まれてこれだけ数を乗せてもらった。うれしく思う」と笑顔でムチを置いた。
人馬ともに泥だらけのラス
トライドだった。しんがりでもがく単勝1・9倍の1番人気馬にスタンドから温かい拍手が送られるのは、後にも先にもないだろう。勝ち馬から5秒1離れた最後方で、林は最後の仕事を終わらせた。
本当は悲願のJ・G1(15年
中山グランドJ&
中山大障害制覇)を勝たせてくれた
アップトゥデイトとの思い出が一番大切なのに決まっている。それでも責任感の強い男は「
グリグリの本命をとばしてしまってすみません。思い出は…今のレースです」と謝罪した。
JRA通算3610戦277勝(うち障害2000戦197勝、うちJ・G12勝を含む重賞15勝)。「これからも馬の跳ぶきれいな姿を見てもらいたい。障害レースを応援してあげてください」とファンにメッセージを残した大ベテランは今後、調教助手への転身を模索。今のところ空きがなく、当面は免許を返上せず、調教騎乗を続ける。
提供:デイリースポーツ