宝塚記念から一夜明けた25日、優勝した
ミッキーロケットは栗東トレセンの馬房で元気な様子で与えられたカイバを食べていた。
「いつも全力で走るのでレースの直後はさすがに疲れた様子でしたが、もう大丈夫ですね」と担当の橋本助手は笑顔で話した。
橋本助手はゲートへついていったため、移動のバスのモニターでレースを見ていた。
「状態には自信があったのですが、ちょうど4コーナーで先頭に立ったあたりで地下に入ってしまって。映像が見えなくなってしまったんですよ。再び見れたときは残り100mくらい、
ワーザーに詰め寄られているところで…。思わず声を出して応援していました」
バスが検量室前に到着すると、
ミッキーロケットと和田騎手を出迎えに行った。
「ジョッキーは『ちょっと仕掛けが早いかなと思ったけど』と言っていましたが、
ワーザーとのせめぎ合いを見る限りちょうどいいタイミングだったように思います。スタートも位置取りも完璧でした」
実は、和田騎手と橋本助手は小・中学校の同級生。乗馬も一緒に習った幼馴染だ。
「子供のころは一緒に遊んだ仲なんです。(和田騎手が)いろいろ苦労をしてきているのを見てきたので、とても嬉しい勝利でした」
ミッキーロケットは2017年
日経新春杯(GII)以来の勝利で、賞金的に出走が難しいのでは? と危ぶまれた時期もあった。
「でも、結果的に無事出れましたし、レースまでの調整は順調そのものでした。枠順もよかった。ホント、すべてがうまくいきました」
(取材・文:花岡貴子)