「
エルムS・G3」(12日、札幌)
北の大地に
パワーホースが顔をそろえた中、復調気配をアピールする
ディアデルレイが7日、一発の雰囲気を漂わせている。前走の
マリーンSは6着だったが、不本意な展開の中で勝ち馬とは0秒4差。同型馬を制し、得意の単騎逃げに持ち込めば二枚腰を発揮するタイプ。何が何でも主導権を-。強豪を相手に自分の型を貫く。
小回りの札幌ダートに逃げたい馬がそろった。当然ペースは速くなりそうだが、控えたら持ち味が生きないタイプがいる。
ディアデルレイもその1頭だ。
主戦の勝浦が、前走6着の
マリーンSを振り返った。「内枠だったし、速い流れに巻き込まれなくて中団で競馬を進めた。勝ち馬と0秒4差だから、着順ほど内容は悪くなかった。自分の形でなくても頑張ってくれたし、状態的には上がってきたと思う」とうなずいた。
初めてコンビを組んだのが、昨年11月の
福島民友C。2番手から抜け出しVへ導くと、続く
師走Sでは、2着馬に0秒7差をつけての逃げ切りV。「2連勝したからね。すごい馬だと思ったよ」と素質を高く評価する。
今年に入って重賞にチャレンジ。東海S9着、
マーチS7着、
アンタレスS11着と苦戦が続いたが、オープン特別の前走でようやく手応えを感じる走りを見せた。火曜の朝も札幌で感触を確かめており、この一戦にかける思いが伝わってくる。
鞍上は「もちろんチャンスはあると思う。いろいろと条件はあるけど。えっ?企業秘密だよ」とニヤリ。ただ「自分の競馬をして、力を出し切ること」と力強く言い切った。ポイントは単騎の逃げに持ち込めるかどうか。7歳の古豪は、何が何でも逃げの一手でレースの主導権を奪うつもりだ。
提供:デイリースポーツ