「キーンランドC・G3」(26日、札幌)
雷雨に見舞われた函館競馬場。退厩期限の関係で数時間後に札幌への輸送を控えた各馬が22日、追い切りを行った。過去2年5、3着の
ナックビーナスは芝コースで単走追い。力強い脚取りでラスト1F12秒8をマークした。鞍上に迎えるのは絶好調モレイラ。自身も16年
札幌記念モーリス、キーンランドC
シュウジの2着が最高で、いまだJRA重賞勝利がないだけに、ここで人馬ともに初制覇を決めたい。
鳴り響く雷も豪雨もお構いなしだ。
ナックビーナスは函館芝で単走追い。ぬかるんだ馬場をものともせず、水しぶきを上げる力強い走りで4F56秒9-41秒6-12秒8をマーク。絶好調をアピールした。
当初予定していたウッドチップからコースを変更。「雨が降ってチップは悪いと思ったので」と田面木助手は説明する。札幌への輸送が数時間後に控えているとあって、ソフトな仕上げとなったが、「先週びっしりとやっているし、思っていた通りの時計。最初は雷を気にしていたけど、あれだけ鳴ると慣れちゃうよ。動きも良かった」と満足げに話した。
3年連続のキーンランドC出走。16年が5着、昨年が3着と着順を上げた。そして、今年3月のG1・
高松宮記念では3着に奮闘。「全体的にしっかりとしてきた。以前はイライラする面があったけど、それもない。成長した」。仕上げ人は良化ぶりに目を細める。
休養明けだった過去2年とは違い、今年は
函館スプリントS(3着)をひと叩きしての参戦。「使ったのは大きい。過去2年は期間が短かった。今回は調整が楽。充実しているし、一番いい状態」と胸を張る。
鞍上には札幌リーディングを走るモレイラを迎える。抜け出してフワッとする面があるのも惜敗続きの理由だが、手応え以上の伸びを引き出すのは“マジックマン”の真骨頂でもある。「どうやって乗ってくるか。5→3着ときたから、次は1着かな」と田面木助手は笑った。意外にもモレイラはJRA重賞は未勝利。人馬の初重賞制覇に大きな期待がかかる。
提供:デイリースポーツ