26日の新潟競馬6レース(3歳上500万下、芝2000メートル)で、4番人気の
マルーンエンブレムに騎乗した
藤田菜七子騎手(21)=美浦・
根本康広厩舎=が中団から直線で外に持ち出すと、出走メンバーで最速となる上がり3F34秒1の末脚を繰り出して鮮やかな差し切り快勝。今年16勝目をマークするとともに、前日に自らが塗り替えたJRA女性騎手最多勝利数を“36”に更新した。
菜七子の勢いが止まらない。
マルーンエンブレムは強烈な追い込みを武器に、ここ2戦は1、2着と好成績を残してきた。この日も中団のやや後方、10番手あたりのポジションで脚をため、直線では満を持して外へ。ゴール前では2番人気
アバルラータとの競り合いになったが、菜七子のゲキに応えた
マルーンエンブレムがグイッと伸びて先頭でゴールを駆け抜けた。
「直線では本当にいい脚を使ってくれました。3コーナーで自分からハミを取ったんですが、少し抑えて我慢させました。前に強い馬がいたので、それをかわせるように自分のタイミングで仕掛けました。この先もすごく楽しみな馬です」と汗びっしょりになりながらナナコ
スマイルで会心の騎乗を振り返った。
マルーンエンブレムを管理する
小島茂之調教師は「強かったですね。ジョッキーが上手に乗ってくれました。小柄な馬だし、(
秋華賞トライアルの)紫苑Sは使わずに今後は放牧に出す予定。夢は何年か先の
エリザベス女王杯ですかね」と、08年
秋華賞を制した
ブラックエンブレムを母に持つ素質馬の将来に大きな期待をかけていた。
提供:デイリースポーツ