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【セントウルS】スプリンターズS前哨戦、好走の条件とは/JRAレース展望

  • 2018年09月04日(火) 06時00分
 芝1200戦としては唯一のGIIで、スプリンターズSの前哨戦に位置づけられる。一流馬の始動戦に選ばれることも多く、過去10年で1番人気は7連対と堅実だ。ただし、そのうち2着が5回あって、近年の最強スプリンターであるロードカナロアも、2012、13年と連続して2着に終わった。GIへ向けた叩き台という側面にくわえて、サマースプリントシリーズの終着点という側面を併せ持っており、連単系の馬券で裏を狙う余地は小さくない。

1.高速レースの経験が活きる

 過去10年で前走アイビスSD組が[3-2-0-5]、前走北九州記念組は[5-0-5-50]。勝ち馬の大多数がこの二組から出ている。近走でローカル平坦独特の厳しい流れを経験したことが、秋開幕週のスピード競馬への対応に際して有利に働くのだろう。一方で高松宮記念から直行した馬は、1-3番人気を6頭含みながら[1-2-0-5]と勝ち味に遅い。

2.鋭い上がりが要求される

 過去10年でレースの上がり3Fが一番遅かった年で34.5秒。33秒台を計時したことも4回ある。この速い流れを勝ち切るためには、当然鋭い決め手が必要だ。昨年のこのレースで人気になったフィドゥーシアが逃げて9着に大敗したことが象徴するように、スピードだけでは勝ち切れない。

3.若い馬が躍動する

 過去10年で3歳馬が3勝していて勝率16.7%、4歳馬が4勝で勝率17.4%。5歳馬も3勝しているが、分母が大きいぶん勝率は6.8%に留まり、6歳以上は2着が3回あるだけと勝ちが遠くなる。3歳馬の勝利は2015年のアクティブミノルが10番人気、2012年のエピセアロームが6番人気で、2010年のダッシャーゴーゴーが4番人気だった。


 アサクサゲンキは2歳夏に短距離重賞を勝って、3歳初戦のファルコンSで2着。ここまでの実績は、2015年の勝ち馬アクティブミノルと重なっている。馬券圏外の近3走も終いは着実に脚を使っていて、上がり3Fはそれぞれ33.1、32.9、33.9秒。古馬スプリント重賞の厳しい流れを経験しながら持ち時計も詰めてきた。決め手の鋭さが活きる当レースならば、近走の歯がゆさを払拭しても不思議はない。

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