「
京成杯AH・G3」(9日、中山)
大逆転でサマーマイルシリーズ連覇だ。昨年の王者
ウインガニオンだが、今年は本来のスピードが眠ったまま。そこで陣営は策を練り、栗東坂路の最終リハでは一杯に追って闘魂を注入。さらに馬具も工夫した。それが吉と出るか。連覇へ、シリーズ最終戦に全てをかける。
攻めるしかない-。
中京記念(8着)、
関屋記念(12着)と続けて惨敗を喫した
ウインガニオンが6日、栗東坂路で攻めの最終リハを敢行。外ラチ沿いを、パワフルな脚さばきでしっかりと駆け上がり、4F52秒0-38秒4-13秒3を計時した。
昨夏は
中京記念を制し、続く
関屋記念でも2着に入り、サマーマイルシリーズ・チャンピオンに輝いた。それが今年は本来の速さ、粘りが見られない。そのために「今回は積極的に気持ちの部分にアプローチしてきた」と、西園師は調整内容の変更意図を説明した。
「順調に来ている。追い切り時計としては十分でしょう」と満足げにすると、「近走はスタートダッシュがあまり良くないので、この中間からブリンカーを着けています。それと併せて、ゲート裏でメンコを外すので、どういう反応をしてくれるか楽しみにしています」と、馬具の効果にも期待している。
闘争本能を引き出して、トップスピードへの到達時間を短くしたい。「あまり右回りに結果が出ていないのは気掛かりですが、とにかく自分の競馬ができれば、と思っている。やってきたことが、変わり身につながってくれれば」と前を向く。ここでVなら大逆転で王者に就く。勝利を目指して中山へ。シリーズ連覇の可能性は、まだ消えていない。
提供:デイリースポーツ