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【JRA】ファインニードル高橋義忠師「チームゴドルフィンとして大きなタイトルを」/スプリンターズS共同会見

  • 2018年09月26日(水) 19時30分
ファインニードルを管理する高橋義忠調教師

――高松宮記念を振り返ってください。
高橋 馬が本当に充実してきた時期でもありましたので、結果が出せて本当に良かったと思っています。

――GIを勝つというのはどのような気持ちですか?
高橋 ハナ差ではありますが大きな違いだったな、と。いろんな意味で貴重なハナ差だったなと思います。そのあとの見られ方ですとか、いろんな意味で貴重なハナ差だったと思います。

――香港から戻った前走のセントウルSはいかがでしたか?
高橋 海外遠征をはさみましたので、こちらが思っている以上に馬が一回しぼんだというか、若干このあとどうしようかなと思っていました。秋のプランに関しては馬の回復次第と考えていたわけなんですが、8月上旬に放牧先に確認をしにいったところ、かなり馬がよく映りました。これであれば秋にこちらが思い描いていたような路線で行けるのではないかと判断して、挑んだわけなんです。

――どのあたりをケアされましたか?
高橋 この馬に関しては優等生というよりは条件戦をしっかり使い込んできて今に至っているという経緯があります。弱い時期も知っておりますので。スタッフともども、ウィークポイントをなんとか潰していけるようにとやってきたつもりです。

――具体的にはどのようなことをされましたか?
高橋 馬がトレセンの環境でも気持ちよく過ごせるように。こちらは毎日負荷をかけているわけですが、そこにストレスを感じないように。そういった普段の接し方について、日常のちょっとしたことに気をつけてやってきました。

――セントウルSについて振り返ってください。
高橋 2週前あたりからどれくらいの動きができるかと思って見ていました。動きに関しては正直なところ、なかなかこちらが思っているほど良くなってこないなという印象がありました。当週しか川田騎手が感触を確かめることはできなかったのですが、こちらが思っていたぐらいの具合なんだな、というのが改めてジョッキーと(セントウルSの)追い切りを終わったあとに確認しあいました。かといって、競馬が数日後に控えているので、いまの状態でどれくらい競馬にいって結果を出せるか、という感じで考えていました。そのあたりがこちらが思っている以上の力を発揮してくれたな、というところです。

 かつて条件戦を走っていたころは北海道にも連れていったこともあります。雨が降るとかなり嫌がっているコメントも当時乗っていたジョッキーからいただいていました。そのあたりを克服できるのかな、というところではあったのですが。こちらが心配する以上に馬が力をつけているという感じですかね。

――スプリンターズSに向けての調整については?
高橋 無理をしたわけではないのですが、若干やっぱり(セントウルSが)あの条件で一度使われて、何もないわけがない。やはり多少の疲れを馬が見せていました。そのへんを踏まえて今日最終追い切りをやりました。そして、(その最終追い切りに)うまく持っていけるようにあえてジョッキーに2週続けて追い切りに乗ってもらいました。

――今朝の追い切りはいかがでしたか?
高橋 単走で追いました。輸送もありますので、リズムよく無理をさせずに乗って欲しいと川田騎手に依頼しました。上がってすぐに川田騎手と話しましたが「馬が自分ですることをわかっている。人間が特に指示をしなくてもやるべきことをわかっているという動きだった」とのことでした。本当に気持ちよく走れたのではないかな、と思います。

――昨年と今年にかけての変化は?
高橋 昨年の北九州記念あたりからこれであれば重賞を獲れるのではないか、という競馬の内容でした。なんとか秋緒戦、それが実を結んで重賞制覇できたわけですが。そのあとは昨年もスプリンターズSに出走させていただいたのですが、お釣りがなかったというかですね、今年に向けて強い馬たちとあわせたときにどれくらい力を発揮できるかというのが見たかったので。それで使ったわけなので、結果については仕方ないかなと思っていました。

 そのあと、しっかり馬を休ませることができましたので、そのあたりでかなり充実してきたかなという印象ですね。

――改めて、この馬の良さは?
高橋 馬が賢いですね。自分のやるべきことをしっかりわかっている。スイッチを入れるところも切るところもわかっている。乗り手が過剰な心配をしなくていいような感じになっています。

――中山の芝1200mというのは?
高橋 条件を使っていたときにはこの馬場はどうか、とか考えてはいたのですが、ここまで力をつけてきた今では、あまりそういうことは心配しなくていいのかな、と考えています。

――最後にひとこと。
高橋 このようなチャンスというのは私としてもなかなかないことなので。チャンスをモノにするためにも、一日一日しっかり調整を進めて、なんとかチームゴドルフィンとして心ひとつにして大きなタイトルをもぎ獲りたいという想いです。

(取材・文:花岡貴子)

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