今年は日本から
クリンチャー(牡4、栗東・
宮本博厩舎)が参戦予定の、10月7日にフランスのパリロンシャン競馬場で行われる
凱旋門賞(G1・芝2400m)。パリロンシャン競馬場は今年4月8日に大規模改修工事からの
リニューアルオープンとなり、この地では3年振りの
凱旋門賞開催となる。
そんなパリロンシャン競馬場を今回訪ねてみました。斬新なデザインが話題となった新スタンドのほか、パドックや周辺の風景を何回かに分けて紹介して行こうと思います。
■少頭数でも存在感を発揮するオープンストレッチ
今年の
凱旋門賞では使用されませんが、今回は新生ロンシャンのコース面での目玉、オープンストレッチについてです。
オープンストレッチの仮柵は、1階からはほとんど分かりません。スタンドから見ると、仮柵が内側から飛び出た形状になっていることが分かります。「内側から6メートルほど」とのことですが、コースが広すぎてわずかな幅に見えました。
この日の多くのレースは、先頭の馬とその外に付ける馬はそのまま真っ直ぐ走り、真後ろに付ける馬は(オープンストレッチに差し掛かるや否や)内に飛んで差してくる形。新しいパリロンシャンの
セオリーになっている印象を受けます。
多頭数でこそ真価を発揮しそうなオープンストレッチですが、5頭立てのレースでもそれを活かしたレースが観られました。先行馬が“最短距離”を走り、中ほどの内側に付けていた馬がオープンストレッチで内を突いて、激しい競り合い。結果は、先行馬がわずか叩き合いを制しました。
この日の別のレース(10頭立て)では、少々説明が難しいですが、直線に入っても“内ラチがあるような”レース。オープンストレッチを突いて伸びる馬はいなかったものの、逆に逃げバテた先行馬が内に入り、オープンストレッチを使って下げていく様子が見られました。