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シュヴァルグラン 最後の秋が最高の秋になりそう/トレセン発秘話

東京スポーツ
  • 2018年10月03日(水) 18時00分
 今年の天皇賞・春シュヴァルグランが2着に敗れた直後、友道調教師は過去2年出走していた宝塚記念(16年9着、17年8着)をパスし、秋に備えることを明言した。ダラダラと使わず、スパッと休ませる采配は、いかにも友道キュウ舎らしい「馬優先スタイル」。特に今秋はこのローテーションが吉と出るような気がしてならない。

 知っての通り、今夏は「命にかかわるほどの危険な暑さ」と評されたほどの酷暑。当然ながら、競走馬にもその影響は及んでおり、夏場に稼働していた馬が酷暑でバテてしまった余波で、なかなか本調子に戻らないといった話を度々耳にする。

 以前、「夏場にあまり強くない」という話を関係者から聞いたことがあるシュヴァルグランにとって、例年よりたっぷり休養した効果は相当、大きいのではないか。

「昨秋の段階でかなり完成されていたので、さすがにさらに力をつけているかは分かりませんが、昨年よりもいい状態で放牧から戻ってきたのは確かですね。2年前は宝塚記念を使った後、回復に手間取って秋の始動予定が延びたりしましたから…。例年、馬場がいいとは言えない宝塚記念は、良馬場前提のこの馬にとってあまり良くないのは確かだし、今年パスしてここまで備えたのはプラスに出ると思います」(担当の津田助手)

 もちろん、今年いっぱいで引退予定のシュヴァルグランにとって、秋の目標といえば、次に控えるジャパンC(11月25日=東京芝2400メートル)連覇であり、グランプリ有馬記念(12月23日=中山芝内2500メートル)での有終Vだろうが…。

 復帰戦となるこのGII京都大賞典(8日=京都芝外2400メートル)は、9回走って馬券圏外に沈んだのが1回しかない得意なコースで行われるうえに、開幕週の好馬場という最適の舞台でもある。しかも鞍上にこの馬を最も熟知している福永騎手を久々に迎えるとなれば、宝塚記念をパスした充電効果と合わせ、昨年(0秒1差3着)以上の走りを見せてくれることは間違いなかろう。

(栗東の坂路野郎・高岡功)

東京スポーツ

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