東京競馬場で行われるサウジアラビア
ロイヤルC(2歳・GIII・芝1600m)。かつては
シンボリルドルフや
エアグルーヴ、
メジロドーベルらが勝ち馬に名を連ね、近年でも
イスラボニータや
クラリティスカイらが勝っている「いちょうS(いちょう特別)」を前身とするレース。重賞に格上げされてから今回が4回目と歴史の浅い重賞競走だが、昨年は
ダノンプレミアムが、一昨年は
ブレスジャーニーが勝利するなど将来につながるレースとして注目されている。
本命は◎
グランアレグリア。8枠14番からの発走となった6月3日のデビュー戦は中団待機策だったが、この馬にとってペースが早くないと判断した
C.ルメール騎手が早めに好位をキープ。操作性の高さを示すと同時に、最後の2ハロンを11秒1〜11秒2でフィニッシュ。1分33秒6という新馬戦のコースレコードで勝ちあがった。
前日に行われた新馬戦の勝ち時計が1分35秒9。同じく前日の古馬500万下の勝ち時計が1分33秒0だったことからも価値は高い。
父ディープインパクトで、
母タピッツフライは米国で芝8ハロンのGI競走を2勝というレベルの高い血統。さかのぼれば、
ベッラレイア(
フローラS、
オークス2着)らと同じファミリーだ。前走後、早くからこのレースを目標にノーザン
ファーム天栄でのリフレッシュをはさんで十分に乗り込まれた。勝ってクラシックの権利を手中にしておきたいところだ。
出走馬の多くがキャリア2戦目の重賞挑戦なら○
ドラウプニルのキャリアを買いたい。出遅れたアスター賞は勝ち馬の決め手に屈する格好になったが、それでも3着馬には2馬身半の差をつけている。左回りはデビュー戦で経験しており、母の半兄に
ディープインパクトがいる血統。さらに上を目指せる1頭だ。
▲
シャドウエンペラーは、
ジャスタウェイ直仔の愛国産馬。新馬戦はクビ差の辛勝だったが、追われてからの反応の良さは
ジャスタウェイ産駒らしいところ。3着馬までは5馬身の差がついており、能力の高さを示した。母の半兄に
デボネア(
京成杯2着、
弥生賞3着、
皐月賞4着)がいて、近親には
マローブルー(
フラワーC4着、
フローラS4着)も。
台風の接近に伴い、馬場状態が微妙だが、悪化した場合は一角崩しの期待に△
アマーティ。デビュー戦で見せた33秒3の末脚も見所十分だったが、血統的には重・不良馬場もこなしてくれそうだ。