10月2日と3日の両日にわたって開催された、アイルランドにおけるプレミア1歳馬市場の「ゴフス・オービーセール」は、主要な指標がすべて前年を大幅に上回る大盛況となった。
カタログ記載馬が前年より49頭少なく、これにともない上場頭数も前年の433頭から今年は369頭と、比率にして15%ほど縮小されたにも関わらず、総売り上げは前年比で6.8%アップの4347万4000ユーロに。平均価格が前年比21.8%アップの13万2948ユーロ、中間価格が前年比23.1%アップの8万ユーロ、前年は13.9%だったバイ
バックレートが今年は11.4%に下降と、申し分のない市況となっている。
会場が最も
ヒートアップしたのは、2日目の
セッションに上場番号318番の牝馬(父
ガリレオ・母グリーンルーム)が登場した時だった。09年のG1ジャンプラ賞(芝8F)勝ち馬ロードシャナキル、14年のG1フィリーズマイル(芝8F)勝ち馬
トゥゲザーフォーエヴァー、そして今年のG1英
オークス(芝12F6y)勝ち馬フォーエヴァー
トゥゲザーと、兄姉に3頭のG1勝ち馬がいるという超良血馬を巡って激しい争奪戦が展開され、最終的には320万ユーロ(約4億1920万円)で、アマー・アブドゥラジス氏を中心とした投資家グループ「フェニックス・サラブレッズ」が購買した。
320万ユーロは、今季ここまで世界各国で行われた1歳馬市場で生まれた価格としては最高額で、ゴフス・オービーセールで購買された1歳牝馬としては歴代最高価格だった。
(文:合田直弘)