10月3日の愛国のゴフス1歳市場でマークされた、320万ユーロ(約4億1920万円)という、今季の1歳馬市場における世界最高価格が、わずか1週間で更新された。10日に英国のニューマーケットで開催された「タタソールズ10月1歳市場・ブック1」の2日目に、350万ギニー、日本円にして約5億4390万円で購買された1歳馬が現れたのだ。
日本から参戦した関係者も含めて、世界各国から集ったバイヤーたちによる激しい争奪戦の末、セール最高価格で購買されたのは、上場番号325番として上場された父ドバウィーの牡馬だった。
ブエナビスタを2着に退けて優勝した2010年のG1
ドバイシーマクラシック(芝2410m)を含めて3つのG1を制したダーレミの5番仔にあたる同馬は、2歳年上の全姉に今年のG1セントレジャー(芝14F115y)2着の
ラーティダー(牝3)、1歳年上の全兄に来季の英国クラシック有力馬
トゥーダーンホット(牡2、セールの段階で3戦3勝、セール3日後にG1デューハーストSを制して4戦4勝)がいるという超良血馬だ。最終的に購買に成功したのはカタールのファハド殿下で、ニューマーケットのジョン・ゴスデン厩舎に入厩する予定だ。
タタソールズ10月1歳市場・ブック1は、総売り上げが前年比4.1%アップの1億650万ギニーに達し、このセールとしての歴代最高をマーク。その一方で、バイ
バック・レートが前年の21%から今年は14%に下降するという、
アクティヴにしてヘルシーなマーケットが展開されている。
(文:合田直弘)