「
菊花賞・G1」(21日、京都)
偉大な父に続くか。01年覇者
マンハッタンカフェを父に持つ
メイショウテッコンが18日、栗東CWで最終追い切り。父譲りの雄大なフォームで駆け抜け、パートナーに1馬身先着を果たした。前哨戦の
神戸新聞杯(3着)では、ダービー上位組と互角に渡り合った陣営期待の大器。最後の1冠獲りへ、この好機は逃さない。
過去10年で、
神戸新聞杯3着馬が3勝(08年
オウケンブルースリ、10年
ビッグウィーク、14年
トーホウジャッカル)している。その頼もしいデータを味方につけたのが、7月の
ラジオNIKKEI賞を制した
メイショウテッコン。夏の上がり馬の仕上がり状態が気になるところだ。
栗東CWで行われた最終リハ。高橋忠師が「いつものパターン」と話した通り、4Fからしまい重点に追われた。先行する
メイショウタラチネ(6歳1000万下)を目標に、ラスト1Fからスパート。相変わらずの雄大なフォーム。鞍上が軽く促した程度でグンと加速し、余力十分に1馬身先着を決めた。
4F51秒2-37秒4-12秒3。淀の三千を乗り切るには軽過ぎる印象もあるが、指揮官は「精神的にやり過ぎると難しいところが出てくる。そのあたりを加減しながら、かつ負荷をかけながら調整してきた」と熱っぽく語った。1週前には松山が騎乗し、栗東CWで6F82秒6-12秒3を記録。直前にサッと流したのは予定通りだ。
陣営期待の大器も、春の2冠は不出走。最後の1冠に懸ける思いは強い。「弱い面があって王道を進むことができませんでしたが、遅ればせながら成長が追いついてきました。デビュー前からかなりのものを示していたけど、ようやくその芽が出てきた。上位に食い込めれば」。本格化はまだ先。それでも、前哨戦でダービー上位組を苦しめた実力は本物だ。初G1で菊の大輪を咲かせた父の足跡をなぞり、最後の1冠を手にしてみせる。
提供:デイリースポーツ