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シュヴァルグランなど、今週の主要調教馬場の時計/栗東トレセンニュース

  • 2018年11月01日(木) 13時25分
 今週の栗東は雨こそ降らなかったが、気温が上昇して日差しが照りつけるという日も少ない。その分、肌寒い日が続いており、空気が乾燥している印象もある。

 だからというわけではないだろうが、ウッドチップ馬場は少し走りにくい状態。特に坂路馬場はウッドチップの入れ替え工事の関係で、上滑りするような馬場。Cコースは入れ替え工事が終了しているものの、こちらも少し走りにくい状態という気がする。

【坂路/4F51.9秒】
 10月31日。一番時計はジュエアトゥー(栗東・山内研二厩舎)の4F50.2秒。4F50秒台はこの1頭だけで、4F51秒台が10頭。これだけを見れば、さほど時計を要する状態でないと思えるが、4F目の最速ラップが12.2秒。前半を遅く入ったとしても、後半で伸びない馬場といった印象で、時間帯によっては、かなり時計を要している場合もある。

 JBCクラシック(11月4日・京都ダート1900m)に出走予定のオメガパフューム(栗東・安田翔伍厩舎)は朝一番に併せ馬で追い切り。相手の脚色を見ながら併走していたが、ラスト1F標識を過ぎると、馬が自ら手前を替えて相手を突き放す動き。経験を積むたびに走りが上手になっていく秀才タイプだけに、古馬の強豪相手でも自分の力は発揮してくるだろう。

 11月1日。一番時計は4F49.8秒のネロ(栗東・森秀行厩舎)。これに続いたのが、同厩舎マテラスカイの4F50.3秒ということで、JBCスプリント(11月4日・京都ダート1200m)出走予定の2頭が速い時計をマークしている。

 馬場状態に関しては、前日よりも少し時計が出やすくなっている印象。前日の追い切りで馬場がこなれてきた部分もあるのだろう。とはいっても、キャリアの浅い2歳馬などには速い時計を出しにくい馬場であることは間違いない。

 先週25日の馬場差は「+0.3秒」。31日に関しては、全体的な時計の出方を見ても、25日より遅い。よって、馬場差は『+0.5秒』で記録した。1日は若干でも前日より時計が出ているので、『+0.3秒』で馬場差を記録している。

【CW/5F66.0秒】
 31日。朝一番、開門直後の時間帯は速い時計が連発だったが、その後はハローが終了した時間帯でも少し時計を要するような状態。朝一番は気温が低く、ウッドチップにも若干の湿り気があって、グリップの効く状態だったのかも知れない。

 2回目のハローが終了した時間帯の追い切りで抜群の動きだったのが、ファッショニスタ(栗東・安田隆行厩舎)。ダイアトニックとの併せ馬だったが、持ったままの手応えで外から並びかけて、最後まで手応え優勢でゴール。6F81.8秒、1F11.8秒は全体も終いも申し分ない数字といってよい。

 1日。前日と同じく、朝一番は時計が出ても、その後はあまり時計が出ない状態。ちょうど調教時間の中間あたりで追い切ったのは、ジャパンC(11月25日・東京芝2400m)に向けて調整を続けているシュヴァルグラン(栗東・友道康夫厩舎)。

 騎乗した藤本純調教助手によるとあまり速い時計を出す予定はなかったとのことだが、6F83.4〜5F68.6〜4F54.2〜3F40.0〜1F13.1秒。テンの行きっぷりがよかったが、そこで無理に抑えることもしたくなかったということ。よって、非常に時計調整が難しかったと思われるが、最後を流す感じでこの数字だった。

 走りにくい馬場にもかかわらず、重心を低くして、しっかりと掻き込むフットワークを見せていたし、ゴール板を過ぎてからの脚色も上々。来週あたりから本格的に追い切りのピッチが上がってくることだろう。

 先週の馬場差は「-1.0秒」。朝一番の時計を参考にすると先週と同じくらいの馬場差だが、全体的に見れば先週よりも少し時計を要する状態。よって、今週の馬場差は31日、1日とも『-0.3秒』で馬場差を記録することにした。

【DP/5F64.5秒・D芝/5F63.0秒】
 今週の芝馬場は藤原英昭厩舎が追い切りに利用しているが、走りやすそうな馬場状態。よって馬場差は『±0.0秒』で記録している。

 ポリトラック馬場に関して、時計は速すぎず遅すぎずの適度な状態。追い切り頭数は先週よりも少し増えているが、馬場状態も変わりない。今週の馬場差も先週と同じ『+0.0秒』で記録している。

※調教馬場横の数字は基準時計。この数字以下の時計であれば、標準より速い時計と判断してよい。

(取材・文:井内利彰)

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