東京大賞典(2015年)、チャンピオンズC(2016年)、
JBCクラシック(2017年)など制し、2016年の
JRA賞最優秀ダートホースにも輝いた
サウンドトゥルー(セン8)が、船橋競馬の
佐藤裕太厩舎に転入が決まり、7日(水)11時、美浦トレセンを退厩した。約2年、同馬を担当した中垣功調教助手に話を聞いた。
「この2年間、あっと言う間でした。最初の担当者が定年で退職して、次の担当者が病気になってしまって、その時にちょうど空いていたのが僕だったんです。そういう偶然が重なって僕のところに来ました。JBCの後はチャンピオンズCが楽しみだねと大野騎手と話をしていたのですけど、これは仕方ないことですからね。
良い状態でバトンタッチできるのが良かったです。大人しい馬ですし、可愛がってもらえると思います。
サウンドトゥルーが元気に走ってくれて幸せであれば、僕は満足です。この馬にはたくさんのことを教えてもらいました。Glに初めて勝って、
JRA賞の舞台にも連れて行ってくれました。
僕が知らない世界にどんどん連れて行ってくれて感謝の気持ちしかありません。妻と出会ったことが僕にとって大きな出来事でしたが、
サウンドトゥルーとの出会いも同じくらい大きなことでした。
サウンドトゥルーのことは、僕が死ぬ時も忘れないと思います。今はありがとうの気持ちでいっぱいです。
東京大賞典は応援に行きたいと思っています」
人参が大好きで、人参を切る音がすると馬房から顔をのぞかせて様子を窺っていたという同馬。中垣調教助手が購入したという大好物の人参一箱とともに馬運車に乗り込んだ
サウンドトゥルーは、
高木登調教師をはじめ厩舎スタッフや主戦の大野騎手、同馬に関わった獣医師や装蹄師に見送られて新天地に旅立って行った。
(取材・文:佐々木祥恵)