15日、
凱旋門賞の遠征を終えて帰国後、着地検疫から放牧に出ていた
クリンチャー(牡4、栗東・
宮本博厩舎)が栗東トレセンに帰厩した。
先週、宮本師は放牧先の大山ヒルズを訪ねており、その際「放牧先で見てすぐに『これなら大丈夫』と入厩を決めた」という。
「すごくいいコンディションです。これだけ高いレベルの状態を維持してくれている牧場の方々に深く感謝しています」(宮本師)
住み慣れた厩舎に戻ってきたあとは、ゆったりと穏やかな様子で与えられたカイバを食べていた。
「日本とフランスの長距離輸送をサポートしてくれた方々から『これほど長距離の輸送にダメージがない馬も珍しい』と言われましたが、そのとおり、驚くほど輸送によるダメージを受けていないんです」と担当の長谷川助手。
目標は
有馬記念。宮本師と長谷川助手には全く違う場所で取材したのだが、にも拘らず全く同じ意気込みを語っていた。
「
凱旋門賞という舞台を経験させて下さった前田オーナーに感謝するとともに、恩返しをしなければならないと思っています。大山ヒルズの方々が維持してくれたこの状態を、さらに高いレベルに持っていき
有馬記念に出走させなければなりませんね」
(取材・文:花岡貴子)