スマートフォン版へ

【ジャパンC】大接戦のゴール前を制したショウナンパンドラ/JC名牝列伝

  • 2018年11月25日(日) 13時25分
2009年のウオッカの勝利から、日本の牝馬の優勝は9年間で5回。今年、ここにアーモンドアイが新たに名を刻むのか、期待は高まる。『ジャパンカップ名牝列伝』、最終回は5回目の勝利となった2015年のショウナンパンドラをお送りする。

■0.6秒のなかに15着までが入る大激戦を制す

 2015年、前年の秋華賞ショウナンパンドラは、着実に力をつけてきていた。宝塚記念は11番人気の低評価を覆し0.2秒差の3着、秋緒戦のオールカマーは大外からメンバー最速の上がりで差し切り勝ちをおさめた。

 しかし、前走の天皇賞・秋は4着だった。鞍上の池添謙一騎手が「状態が良く自信もあったが、外枠でいいポジションが取れずに惜しい競馬になってしまった」と語ったように、不利といわれる15番枠スタートの影響で後方からの競馬となり、上がり最速を使ったが届かなかったのだ。

 そして迎えたジャパンカップ。1番人気(単勝オッズ2.7倍)は宝塚記念天皇賞・秋を制したラブリーデイで、以下、GI・7勝目を狙うゴールドシップ(2番人気・同4.7倍)、オークス秋華賞を勝った3歳牝馬ミッキークイーン(3番人気・同5.0倍)と続き、ショウナンパンドラは4番人気(同9.2倍)。また、ショウナンパンドラ天皇賞・秋と同じ15番枠からのスタートとなった。これに池添騎手は「前走悔しい思いをしたのと同じ枠で、競馬の神様から試されているように感じた。今回は僕がしっかり乗るだけ。絶対に結果を出すと期するものがあった」と、強い気持ちで臨んでいた。

 ほぼ揃ったスタートからハナに立ったのはカレンミロティックラブリーデイは好位の内、そこから2列後ろにミッキークイーンショウナンパンドラが追走する。「積極的なレースをしよう考えていた。向正面でラブリーデイが見えたので、離れずついていこうと思った」(池添騎手)というように、道中はラブリーデイをマークしながら進む。4コーナー手前で大歓声があがる。ゴールドシップが外から一気に仕掛けて縦長の隊列が動き、各馬も一斉にスパートを開始した。

 先頭で粘るカレンミロティックが、残り400mでラブリーデイに捕まる。さらに最内からラストインパクトが伸び、馬体を離しての2頭が競り合う。そこへ追ってきたのがショウナンパンドラだった。残り200mを過ぎて前が開くと、ひと追いごとに差を詰めラブリーデイを交わし、さらに少しだけ前に出ていたラストインパクトもゴール寸前で捕らえた。「直線はぶつけられるシーンもあったが、ひるまず狭いところを割っていってくれて、最後までがんばってくれた。強い女の子だと思う」(池添騎手)と賞賛する勝利は、クビ差。さらに3着もクビ差、4着以下も僅差で続き、0.6秒以内に15着までが入るという大接戦だった。

 ジャパンカップ天皇賞・秋4着から、オールカマー宝塚記念3着から、秋華賞紫苑S2着から、ショウナンパンドラの勝利はいつも敗戦からの逆転。池添騎手がいう通り、彼女は負けず嫌いの本当に強い女の子だったのである。

みんなのコメント

ニュースコメントを表示するには、『コメント非表示』のチェックを外してください。

ミュート・コメント非表示の使い方
  • 非表示をクリックし「このユーザーの投稿を常に表示しない」を選択することで特定のユーザーのコメントを非表示にすることができます。(ミュート機能)
  • ※ミュート機能により非表示となった投稿は完全に見えなくなります。このため表示件数が少なく表示される場合がございますのでご了承ください。なお、非表示にしたユーザーはマイページからご確認いただけます。
  • 『コメント非表示』にチェックを入れると、すべてのニュース記事においてコメント欄が非表示となります。
  • ※チェックを外すと再びコメント欄を見ることができます。
    ※ブラウザを切り替えた際に設定が引き継がれない場合がございます。

アクセスランキング

注目数ランキング

ニュースを探す

キーワードから探す