その資質の高さはデビュー前から評価されていた
エアウィンザー。ところが、新馬戦2着のあと、未勝利戦を勝ち上がったものの、2勝目を勝ち上がるまで4戦も足踏みをしていました。
当時、陣営は
エアウィンザーの走りについて「ゴール前になると自分で競馬をやめてしまうところがある」と話していました。力はあるのに出し切れない、というか、それ以前に
エアウィンザー自身がチャンと走ろうとしていなかったようです。
ところが、ここ3戦はかなりレースぶりが変わってきましたね。
「ようやく気を抜く面が解消され、本来のパフォーマンスが出せるようになってきたと思います」と辻野助手。
前走の
カシオペアSでは、陣営も「クラスを上がったにも拘らず、今までで一番強い内容の競馬をみせてくれた」(辻野助手)と評価するほどの勝ちっぷりでした。ようやく“やる気”になってくれて本当に良かったです。
心が変われば体も変わる。最近の
エアウィンザーの体は以前よりだいぶ逞しくなった印象があります。
「コロッとしていますが、
キングカメハメハが出ているという印象ですね。最近出てきた逞しさも
キングカメハメハ産駒らしさだと思います。追い切るごとに動きも良くなっており、調教については文句のつけようがない状態です」(辻野助手)
気持ちが変われば、結果もこんなに変わるんだ。
エアウィンザーからそんな教えを受けているように感じます。「重賞挑戦でも最後まで集中して走れる今の
エアウィンザーなら胸を張って行ける、と思ってます」(辻野助手)
(取材・文:花岡貴子)