「
有馬記念・G1」(23日、中山)
最後の最後にもう一度輝きを取り戻したい。16年に
菊花賞、
有馬記念を連勝したG1・2勝馬
サトノダイヤモンドが引退レースを迎える。前々走の
京都大賞典で久々のVを決めたものの、続く
ジャパンCは6着。なかなか全盛期の勢いが戻らないが、90年
オグリキャップのように復活Vで最後を締めた例もある。陣営は奇跡を信じて懸命の調整を続ける。
ラストランで有終Vを飾れるか。G1・2勝馬
サトノダイヤモンドは18日朝、栗東坂路を単走。軽快なフットワークで4F63秒1-14秒5のタイムを計時し、きょう19日に行われる予定の最終追い切りに備えた。
ジャパンC6着からの参戦。「現状での力は出し切ったと思う。反動はないですし、いい状態で来ている。前回より歩様などは上だと思う」と、池江師は引退レースへ向けて順調に調整が進んでいることを強調する。
秋の始動戦となった
京都大賞典で17年
阪神大賞典以来、約1年半ぶりの復活Vを果たしたものの、「悔しいという気持ちでいっぱい」とトレーナーは全盛期の状態へと持っていくことができないやるせなさを、こう表現する。
それでも諦めるつもりは毛頭ない。「奇跡はこれまでも起こっているので」と話すように、
有馬記念は90年の
オグリキャップをはじめ、数々の名馬が引退レースでラストVを飾るドラマが生まれるレースでもある。厩舎の先輩
オルフェーヴルも同様に勝利を収めてターフを去っており、自然と期待は膨らむ。
「何とか奇跡が起きることを信じています。中山は勝っているし、いいと思う」。3歳で臨んだ16年には、翌年覇者
キタサンブラック、前年覇者
ゴールドアクターを2、3着に従えて、先頭でゴールを駆け抜けた。数々の名勝負を繰り広げてきた“ダイヤ”が、ファンの声援を味方に
グランプリで再びまばゆい輝きを放つ。
提供:デイリースポーツ