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有馬記念・G1」(23日、中山)
そのゴッドハンド、半端ないって!-20日、公開枠順抽選が行われ、平地G1初制覇を狙う障害界の絶対王者
オジュウチョウサンは1枠1番に決定。鞍上を務める
武豊が例年のごとく神懸かり的な引きの強さを発揮し、絶好の最内枠をゲットした。昨年、同じ白帽から
キタサンブラックを有終Vに導いたレジェンドが、今年の暮れの決戦も大いに盛り上げる。
まさか。いや、そのまさかが現実になった。日本中の競馬ファンが固唾(かたず)をのんで見守るなか、競馬界のレジェンド
武豊が絶好の1枠1番を引き当てた。昨年の
キタサンブラックと同じ白帽ゲットに、抽選会場は大きな盛り上がりを見せた。
抽選順を決める俳優の松坂桃李が10番目に
オジュウチョウサンを引き、笑顔で壇上に上がった
武豊。「昨年は
キタサンブラックでしたが、まさか今年
オジュウチョウサンでここに来るとは夢にも思わなかった」。既に過半数の有力馬の抽選が終わり、残りは7つ。自然な所作で運命のボールをつかむと、確率すら超越する“神の手”が発動。客席に広げた紙には最内枠を示す数字が示されていた。瞬間、響き渡る大歓声。和田郎師は「去年のキタサンと同じ枠を引くとは…。絵に描いたような話」と驚きの表情を浮かべた。
まさに“持ってる”としか言いようがない。14年に
有馬記念の公開抽選が始まってから、自身が引いた4回は1、1、2、1番(14年は馬番指名制、15年は騎乗馬なし)。「他のG1でもこれにしてほしいですね」と軽く冗談を飛ばしたユタカは、「狙うなら極端な枠だと思っていました。いい枠だと思いますよ。欲しかった枠が当たり、あとは思い切り挑戦するだけ」と表情を引き締めた。
障害界の絶対王者に平地最高峰レース挑戦という“仰天”プランが持ち上がったのは今年5月下旬。その後は平地条件戦で2連勝を決め、ファン投票も3位の支持を集めた。常識外れのチャレンジ。しかし、出る以上は勝算もある。好枠の追い風を感じたトレーナーは「日曜日に何が起こるか、注目していただきたい」と不敵に言い放った。
週末は雨予報も出ており「水たまりでもできたら、水ごう(障害)みたいでいいかも」と笑いを誘ったユタカだが、外国人騎手の10週連続G1制覇について問われると表情が一変。「自分が止めたいね」。日本人騎手としての意地とプライドを、暮れの
グランプリで見せるしかない。
提供:デイリースポーツ