今年最初のGI級(JpnI)競走、第68回
川崎記念(ダート2100m)は、
川崎競馬場(晴・良)で11頭が出走して行われ、先行グループを見ながら5番手の内に構えた3番人気
ミツバ(
JRA栗東・加用正厩舎、
和田竜二騎手)が勝利した。4コーナーで先頭に立った2番人気
オールブラッシュ(
JRA)と、これに迫る圧倒的1番人気
ケイティブレイブ(
JRA)との競り合いに持ち込み、最後は2馬身半の差をつけてJpnI初制覇を飾った。勝ちタイムは2分15秒0だった。
3番手でレースを運んだ
ケイティブレイブは2着、2番手を進んだ
オールブラッシュはさらにアタマ差の3着。1馬身半差の4着に
アポロケンタッキー(
JRA)、大差の5着に
コパノチャーリー(
JRA)が続いた。地方所属馬では
カガノカリスマ(笠松)の6着が最高の成績。
勝った
ミツバは父
カネヒキリ、
母セントクリスマス(
その父コマンダーインチーフ)という血統の牡7歳馬。通算成績は43戦11勝(重賞3勝目)、JpnIはこれが初勝利。
<レース後の関係者のコメント>
1着
ミツバ(
和田竜二騎手)
「馬が頑張ってくれました。嬉しいです。返し馬から気合が乗っていて、ゲートを出てくれそうな雰囲気がありました。イメージ通りでした。シミュレーションしていた中では一番良い形でした。3コーナーで(内か外の)どこに行こうかと思っていましたが、外を狙っている馬が多くて、今日は内に行っても大丈夫そうでした。しっかり反応してくれて、狭いところを割ってくれました。気難しいところが、逆にこの馬のいいところです。仕上がりが抜群によかったです。気配が良くて、よく走ってくれました。(今年は)幸先の良いスタートを切れました。次は違う競馬場かもしれませんが、頑張りたいです」
(加用正調教師)
「感無量です。騎手には少頭数の外枠で、3、4番手が理想だと言っていました。ペースが落ち着いてしまって、5〜6番手の内に入った時は嫌な感じがしました。両サイドから挟まれていましたが、よく凌いでくれました。前走後は放牧に出そうという話もありましたが、その時に乗っていた福永騎手から『状態が良いので
川崎記念を使って欲しい』と言われました。追える和田騎手に乗ってもらったのが功を奏しましたね。使い詰めでしたので、今後は放牧に出します。立て直して状態を見て、今後を考えたいです」
2着
ケイティブレイブ(
福永祐一騎手)
「間隔を詰めたローテーションでしたが、コンディションが悪いとは感じませんでした。向正面で外めの3番手に出して、自分の形に持ち込めましたが、精神面で
チャンピオンズカップに似ている感じがしました。スタートを決めても進んで行かなくて、促して逃げ馬の後ろにつけました。並びかけてもファイトしませんでした。着順は2着でしたが、もっと大敗してもおかしくない負け方でした」
5着
コパノチャーリー(
森泰斗騎手)
「上位は強いです。今日は逃げたくなかったですし、理想的な位置でした。距離は長いと思います」
(取材:山本直)
ラジオNIKKEI