2017年の
朝日杯FS(GI)を制した
ダノンプレミアム(牡4、中内田厩舎)が3月10日に行われる
金鯱賞(GII、中京芝2000m)から始動することが明らかになりました。
昨年の
日本ダービー以来実戦から遠ざかっているが、そのあとも
マイルCSや
天皇賞(秋)を視野へ入れて調整するために栗東トレセンに入厩していたこともあり、休養期間のわりにトレセンでかなりの調教が積まれてきています。
実際、調教パートナーの猿橋助手は「昨年秋は出走がかないませんでしたが
マイルCSのころも調子は良くて『勝てるんじゃないか』という感触で乗っていた」ほどでしたが、春にザセキで痛めた右前脚の蹄の状態が芳しくなく、撤退の英断が下されました。
昨年11月9日に放牧に出されたあとは、その痛めた右前脚の蹄のかたちを整えるため、ただひたすら爪が伸びるのを待ったそうです。日にち薬とはいえ、陣営にとってはさぞもどかしい時間だったことでしょう。
その甲斐あってトレセン戻ってきてからは、淡々と乗り込まれて現在に至ります。
「放牧に出したあとは完全に休養していた状態だったので、リハビリのようなかんじでジックリ乗り込んできました。まだ追い切っていないのでわからない部分もありますが、ダービー前までの若いころは手前をよく替えるなどの甘さがありましたが、その頃から比べると骨格なども成長しているので馬体の成長が走りにいい変化をもたらしてくれるといいな、と思っています」(猿橋助手)
空気が乾燥する時期で人間の爪もいいコンディションを保つのに苦労するものです。この極寒期を乗り切って再びターフに姿を見せる日が待ち遠しいです。
(取材・文:花岡貴子)